米GE7~9月期、最終赤字1200億円 航空機エンジン低迷
【ニューヨーク=中山修志】米ゼネラル・エレクトリック(GE)が28日発表した2020年7~9月期決算は最終損益が11億ドル(約1200億円)の赤字だった。新型コロナウイルスの影響で航空機エンジン部門の収益が悪化し、生産設備などの減損損失も膨らんだ。

最終赤字は2四半期連続。石油サービス子会社の株式売却損などで1兆円近い最終赤字となった前年同期と比べると赤字幅は縮小した。売上高は前年同期比17%減の194億ドルだった。
米ボーイングや欧州エアバスの減産に伴い、主力の航空機エンジン部門の売上高が4割減となった。同部門の営業利益は79%減少し、生産設備などで8億ドルの減損損失を計上した。医療機器などのヘルスケア部門の売上高も7%減となった。
一方、不振が続いていた電力部門は売上高が前年同期比3%増と底を打ち、部門の営業利益は1億ドルの黒字に転換した。再生可能エネルギー部門も2%の増収となった。
ラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)は「航空以外の事業は比較的堅調だ。コストと負債の削減も順調に進んでいる」と述べた。有利子負債を年初から100億ドル以上減らし、年間20億ドルのコスト削減目標は75%まで進捗したという。