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市民プールは維持?削減? 都構想、住民サービスで論争

住民サービスなどについて大阪都構想の賛成派、反対派それぞれが配布しているチラシ

11月1日に住民投票が行われる「大阪都構想」を巡り、有権者が最も重視するポイントの一つが住民サービスへの影響だ。賛成派はサービスを維持できると説明するが、反対派は府・市の財政見通しが市民プールなどの削減を前提にしていると主張。言い分は平行線のままだ。(古田翔悟)

「市民プールは24カ所から9カ所に。スポーツセンターは24カ所から18カ所に」。都構想に反対する自民党大阪府連はホームページなどで、市民向けの施設が廃止されると訴える。

根拠とするのは府・市でつくる副首都推進局が示した各特別区の財政シミュレーションだ。市が2012年に策定した「市政改革プラン」を基に、コスト削減効果として約17億円を盛り込んでいる。

同プランは4年ごとに更新。12年版と16年版では、市民プールやスポーツセンターの廃止などで約17億円を削減するとしているが、20年版では記載がない。担当の市政改革室は「市財政が改善し、廃止の必要性が薄れた」と説明する。

しかし財政シミュレーションには約17億円の歳出削減効果が盛り込まれたままだ。同局の担当者は「コスト削減の方向性は変わっていないので、計算に入れた」と話す。自民市議は「住民サービスを維持するとしながら、施設廃止による歳出削減を前提とするのは矛盾だ」と批判する。

都構想を推進する大阪維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は21日の街頭演説の際に聴衆から問われ、プールやスポーツセンターなどは「なくならない」と明言した。維新市議は、都構想の制度案(協定書)で、市から特別区に引き継がれる財産目録の中にプールなどが明記されていると強調する。

維新は決算ベースで独自に計算した特別区の財政シミュレーションも提示。予算ベースの府・市のシミュレーションより黒字幅が大きくなるとしており、維新市議は「特別区長は豊かな財政状況で住民サービスを維持拡充する」と説明する。

制度案に「大阪市の特色ある住民サービスは内容や水準を維持する」と明記されたことも、賛成派が住民サービス維持を主張する根拠になっている。15年の前回住民投票で反対した公明党が賛成に転じる条件として維新に求めた内容で、公明市議は「前回よりよいものに生まれ変わった」とする。

特別区設置後は、選挙で決める特別区長や区議会が行政サービスの維持について判断することになっており、反対派は将来も維持される保証はないと主張する。一方、賛成派は「大阪市のままでも、将来ずっとサービスが維持されるとは限らない」などと反論する。

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