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コマツ、今期上方修正も中国の伸び弱く 現地勢が台頭
決算深読み

企業決算
2020/10/28 20:27
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コマツは28日、2021年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比48%減の800億円になる見通しだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で急減した建機需要は足元で徐々に回復しており、固定費の削減もあって従来予想から130億円上方修正した。ただ、成長市場である中国での販売は伸び悩み、利益の源泉だった鉱山機械も苦戦を強いられている。

「先進国、新興国ともに7~9月から減少幅が縮小しており、回復傾向が続く」。同日の電話会議で小川啓之社長は見通しを説明した。売上高は13%減の2兆1190億円で営業利益は47%減の1340億円と、それぞれ従来予想から510億円、190億円引き上げた。18円としていた期末配当も25円(前年同期は39円)に引き上げた。

予想を上方修正はしたものの、回復のペースは鈍い。背景の一つが世界の主要地域で唯一、需要が急拡大する中国市場で販売を大きくは伸ばせなかったことだ。

19年まで前年割れが続いていた中国では政府の景気刺激策を受け、建機需要が急拡大。コマツの推計では外資メーカー(中国メーカー除く)の4~9月の販売は前年同期比で42%増えた。コマツの増加は17%にとどまり、競合に比べて中国での需要拡大の恩恵が小さかった。

この間、中国の現地メーカーの販売は前年同期比で8割ほども増加したもよう。UBSの推計では既に主要な現地メーカーの中国内のシェアは6割を超えた。中国の販売先は土木関係の個人事業主が多く、数年かけて販売代金を回収するケースが多い。このため貸し倒れリスクが大きく、コマツは積極的な販売を手控えた可能性がある。

他方で、利益率が高く同社の業績を支えてきた鉱山機械の低迷も長引いている。鉱山機械の売上高は7599億円と前期から1947億円(20%)減となる見通しだ。前回予想から98億円上方修正したものの、全社売上高の修正額(510億円)への貢献は小さい。石炭鉱山向けが市況悪化で厳しさを増しており、主力のインドネシアでは「ダンプトラックの休車率が26%と最悪期の15年時を超えた」(小川社長)。脱石炭化や発電需要の低下で需要減が続けば、回復が一段と遅れる。

建機、鉱山機械とも厳しい経営環境が続く中、重要になるのが固定費削減による利益改善だ。コマツは、7月に124億円としていた通期の固定費の削減額について241億円と大幅に積み増した。小川社長は「22年までに170億円、24年までに210億円を削減する」との計画を明かした。鉱山部門のオペレーションや製品ラインアップの見直し、工場の生産能力の調整を主軸に固定費を削減する。(南畑竜太)

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