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業績ニュース

信越化学、際立つ底堅さ 今期最終10%減どまり ウエハー好調

企業決算
2020/10/27 22:00
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信越化学工業の業績が新型コロナウイルス禍でも底堅い。27日に発表した2021年3月期の連結純利益は前期比10%減の2830億円となる見込みだ。米住宅市場の回復で建材に使う塩化ビニール樹脂の販売が堅調なほか、半導体用のシリコンウエハーも好調だ。株価も上場来高値圏にあり、国内の化学大手で初めて時価総額が6兆円を超えた。

「11月の販売も北米を中心に大変堅調で、塩ビは今後も値崩れすることはない」。同日開いたアナリスト説明会で斉藤恭彦社長はこう強調した。

連結売上高は7%減の1兆4300億円、営業利益は7%減の3770億円を見込む。純利益の2830億円は、市場予想平均(QUICKコンセンサス)の2939億円(6%減)を下回る。ただ、前期に計上した政策保有株の売却益(78億円)の影響を除くと、おおむね市場の期待通りで着地する。

国内化学大手では21年3月期に住友化学が35%、三井化学も21%の最終減益を見込んでおり、競合と比べて底堅さが際立つ。収益を支えるのが塩ビとシリコンウエハーの2つの屋台骨だ。

塩ビの販売にはコロナの意外な追い風が吹く。4~5月に都市封鎖などで落ち込んだが、足元は米住宅市場の回復で持ち直している。感染拡大で都市での生活を避け、郊外に住宅を買い求める人が増えているためだ。9月の米住宅着工戸数は前月比1.9%増えており、こうした動きを背景に4月を底に回復基調を保っている。

需要増から値上げも浸透しやすくなっている。9月に続き10月も値上げできる見通し。販売増だけではなく収益性も下期(10月~21年3月)にかけて高まる。

シリコンウエハーの販売も堅調だ。例年は10月以降の引き合いが減るが、今年はその傾向が見られない。半導体の需要増に加えて、顧客の半導体メーカーや受託生産会社が米中対立への懸念から在庫を積み増す動きが続いているようだ。

主力の直径300ミリメートルウエハーの出荷量は7~9月期に四半期として過去最高となった。在宅勤務の拡大によるデータセンター向けなどの需要増や高速通信規格「5G」関連のインフラ整備などが本格化し、半導体市場の拡大がウエハーの需要を下支えする。

下期はさらに収益が回復する。上期(4~9月期)の純利益は1403億円と前年同期比15%減った一方、下期は4%減の1426億円と上期から減益幅が大幅に縮小する。四半期ベースではコロナの感染拡大が始まった20年1~3月期(671億円)を底に、4~6月期(693億円)、7~9月期(709億円)と着実に回復している。年間配当予想も前期比20円増の240円とした。

市場の評価も高い。27日の株価は4~6月期の決算発表(7月28日)時と比べ、8%高の1万4630円まで上昇しており、上場来高値圏にある。

時価総額も6兆円を上回り、約1兆3000億円の旭化成や約9200億円の三菱ケミカルホールディングスを大きく引き離す。SBI証券の沢砥正美氏は「増配予想やウエハーの在庫調整がみられないとの会社見通しが投資家の安心感につながるだろう」と語る。

不安材料はやはりコロナだ。欧米では再び感染者が増加している。冬場に向けて感染拡大が続くと、回復しつつある米国などでの住宅着工が落ち込みかねない。塩ビの販売や価格に直結するため、株価がさらなる上値を目指す際の足かせとなる可能性もある。

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