元看護助手に補償6千万円 再審無罪、滋賀の患者死亡
滋賀県東近江市の湖東記念病院であった患者死亡を巡り県警に逮捕され、殺人罪で服役した後、再審無罪が確定した元看護助手、西山美香さん(40)に大津地裁は27日、補償金約5997万円を支払う決定をした。西山さんは大津市内で弁護士と開いた記者会見で「補償金がいつもらえるのか不安だったが、決定が出て安心した。裁判所には完全に無罪と分かっていただけて喜んでいる」と話した。

西山さんは2004年7月に逮捕され、実刑判決が確定した後、17年8月まで和歌山刑務所に服役し、身体拘束の日数は約4800日に上る。代理人弁護士によると、全期間の補償が認められた。刑事補償法は国が1日当たり最大1万2500円を交付すると規定している。
大阪高裁は17年に再審開始を決定。今年3月に大津地裁が、患者が殺害されたとの事件性を認める証拠はないとして再審無罪判決を言い渡した。〔共同〕