インド、外国人の入国制限を緩和 ビザ無効化も解除
インド政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて制限していた外国人の入国緩和を決めた。内務省の通達によると、観光目的以外での外国人の入国が可能となり、新たにビザ(査証)を発給する。発給済みだが無効としていた既存ビザも即時有効とし、期限が残っているビザの保有者はすぐにでも入国できる。

インドに入国する外国人は、渡航後に14日間自己隔離するか、PCR検査による陰性証明書の提出が必要だ。今回の緩和後も、発給済みの観光ビザや治療目的で渡航する医療ビザ、オンラインで申請できる「eビザ」は引き続き無効とする。
ただ国際線の運航は引き続き禁止されており、渡航日程は限られる。日本からインドへは8月以降、インド日本商工会が手配したチャーター便が月に数便飛んでいた。11月~2021年1月には日本航空(JAL)が羽田空港からデリー空港へ計9便の臨時便を運航する計画だ。
インドは3月22日から国際定期旅客便の同国への着陸を禁じ、外国人の入国を制限した。ビザの新規発給を停止し、既存ビザも無効とした。6月に一部を緩和し、ビジネス目的で訪問する「業務・商用ビザ」の発給を再開して経営者や技術者の入国が可能になった。
インドの新型コロナ感染者数は累計で約794万人と米国に次ぐ世界2位。足元では新規感染者が1日5万人台に落ち着き、10万人近かった9月中旬からピークアウトしたとの見方も出ている。