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「最古の酒」醸造へ奔走 埼玉の夫婦、廃校を活用

人類最古の酒の一つとされる蜂蜜酒(ミード)の醸造所を設立しようと、埼玉県小鹿野町の工藤宏樹さん(35)とエレナさん(32)夫婦が奔走している。廃校の体育館を活用し、稼働は来年夏の見込み。専門の醸造所は全国的にも珍しく、夫婦は「新しい名産品に育てたい」と意欲を燃やす。

廃校の体育館(奥)を活用して蜂蜜酒醸造を目指す工藤宏樹さん(左)、エレナさん夫婦(6日、埼玉県小鹿野町)=共同

「1階部分を改装するんです」。10月上旬、旧町立倉尾中学校の跡地に残る体育館を前に、宏樹さんとエレナさんが目を輝かせた。今後、建物を町から借り、酒造りの設備を運び込む計画だ。

ミードは蜂蜜に水を加えて酵母で発酵させて造り、すっきりした甘さが特徴。ロシア・モスクワで生まれ、4歳から酒どころの福島県会津若松市で育ったエレナさんが、これまでにたしなんだ酒の中でも気に入った味だという。

IT企業経営者の宏樹さんとは2017年に結婚。ミード造りに力を入れていた福島県喜多方市の「峰の雪酒造場」に生産を委託し、宏樹さんの会社で販売するまでになり、自前の醸造所を建てる構想に膨らんだ。仕込み時期が限られる日本酒と異なり、年間を通じて造ることができる上、比較的少ない投資ですむ点にも着目した。

複数の候補から秩父地方を選んだのは「ウイスキー蒸留所やワイン醸造所を訪れ相談したら、とても歓迎してくれた」(宏樹さん)ことが決め手だった。醸造所では、小鹿野町産など各地の良質な蜂蜜を使ったミードを造る予定だ。

夫婦は昨年、東京都から移住。宏樹さんは秩父市の西武秩父駅前でウイスキーが飲める土産店「秩父令和商会」を営み、エレナさんは地域おこし協力隊として活動しながら、醸造所設立の準備を進めている。

来春に酒類製造免許を取得し、夏には醸造を始める予定。「飲んべえにも気に入ってもらえる酒」とエレナさん。宏樹さんは「新規参入は大変だが、成長要素がある。酒造業界を盛り上げたい」と意気込んでいる。

〔共同〕

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