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米上院、最高裁判事にバレット氏承認 保守色強まる

(更新)

【ワシントン=中村亮】米議会上院は26日夜の本会議で、トランプ大統領が連邦最高裁判所判事に指名した保守派エイミー・バレット氏(48)を与党・共和党の賛成多数で承認した。トランプ氏は保守派有権者の価値観に近い判事の承認を通じ、来週に迫った大統領選へ巻き返しを目指す。

採決では賛成52票、反対48票となった。承認には上院(定数100)で過半数の賛成が必要だった。53議席を占める共和党からの造反は1人にとどまった。民主党議員47人(無所属含む)はそろって反対に回り、与野党の対立を反映した採決となった。バレット氏は女性として5人目の最高裁判事となる。

バレット氏はホワイトハウスでの宣誓式で「最善を尽くして責務を全うすると米国民に誓う」と強調した。「判事とは議会や大統領からだけでなく私的な信条からも独立を宣言するものだ」と指摘し、合衆国憲法や連邦法に則して案件を判断する考えを強調した。トランプ氏は「きょうは米国や憲法、公平で偏りのない法の下の統治にとって重要な日だ」と語った。

トランプ氏は9月下旬、膵臓(すいぞう)がんによる合併症のため亡くなったリベラル派のルース・ギンズバーグ判事の後任にバレット氏を指名した。バレット氏は保守派として知られ、中西部のインディアナやウィスコンシン、イリノイ各州を管轄する連邦控訴裁の判事を務めてきた。

26日、バレット氏の最高裁判事人事が承認された米上院=上院テレビ提供、ロイター

バレット氏の承認を受け、最高裁は長期にわたって保守寄りの判断を下す可能性が高まる。最高裁判事9人のうち少なくとも5人が保守派になるからだ。保守派は人工妊娠中絶やLGBT(性的少数者)の権利に否定的で、個人の銃保有に賛成する傾向が強い。低所得者に医療保険加入を促す制度にも批判的だ。判事は終身制のため死亡するか、辞職しない限り職務を続けられる。

最高裁は米社会に大きな影響を及ぼすため国民の関心が高い。1954年に公立学校での黒人隔離を違憲と判断し、人種差別是正に向けた画期的な判決となった。妊娠中絶については73年に女性の権利とする歴史的判決を下した。2000年には大統領選の決着にも関わった。

トランプ氏は支持基盤の保守派有権者に対し、最高裁を保守寄りにした成果をアピールする。採決に先立ち、26日の東部ペンシルベニア州での選挙集会で「神に与えられた自由を守るため私はバレット氏を指名した」と語ると、支持者から大歓声があがった。「彼女はすばらしい。(最高裁に)長くいることになるだろう」とも強調した。

アメリカ大統領選挙

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