不妊治療の保険適用、男性も対象 首相表明
菅義偉首相は26日のNHK番組で、不妊治療の保険適用を男性も対象にすると表明した。男性を対象とするか問われ「そこはそうしたい」と明言した。「不妊治療で悩んでいる人はたくさんいる。できるだけ早く保険適用したい」と述べた。
首相は「(保険適用には)少し時間がかかる」とも説明し「それまでの間は支援策を大幅に拡充したい」と強調した。
政府内には保険適用された医療と保険外の医療を併用する「混合診療」の容認案もある。公的医療は混合診療を原則認めておらず、現状では保険診療も含め全額自己負担になる。不妊治療は未承認の薬剤や機器を使う場合も多く、一部治療法を認めても個人負担は減らない。産科医には「混合診療を認めてもらわないと治療の選択肢が狭まる」との声もある。
内閣府と厚生労働省は26日、不妊治療を受けやすい職場環境を整える検討チームの初会合を開いた。坂本哲志一億総活躍相と田村憲久厚生労働相が共同座長を務める。仕事との両立促進や相談体制の拡充へ年内に支援策の中間報告をまとめる。