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世界粗鋼生産、9月2・9%増 2カ月連続プラス

世界鉄鋼協会が26日までにまとめた世界64カ国・地域の9月の粗鋼生産量(速報値)は、前年同月比2.9%増の1億5635万トンだった。2桁増となった中国が全体をけん引し、2カ月連続で前年実績を上回った。世界的に新型コロナウイルスの感染拡大は歯止めがかかっていない。だが、韓国で粗鋼生産量が前年同月比で増加に転じるなど、主要生産国の鉄鋼生産も回復基調が鮮明になりつつある。

中国は景気対策で鉄鋼を積極増産している(河南省の製鉄所)=ロイター

国・地域別では、中国が10.9%増の9255万トンだった。2カ月連続で更新していた過去最多の粗鋼生産量(9485万トン)は下回ったが、政府の景気刺激策が経済活動を支える。活発な公共投資により鋼材需要も高水準での推移が続く。

これまで中国1国の増産が世界全体をけん引する構図だったが、中国以外の国々でも回復が目立ってきた。

韓国の9月の粗鋼生産は、前年同月比2.1%増の583万トンと7カ月ぶりの前年超えとなった。韓国ポスコは7月に光陽製鉄所で高炉が再稼働して以降、粗鋼生産の水準は前年と同程度にまで回復。自動車用鋼板を中心に鋼材の販売量が大きく増加している。

経済活動が再開したインドも前年並みまで回復してきた。同国の9月は前年同月比2.9%減の852万トンだった。タタ製鉄やJSWスチールといった現地大手の粗鋼生産が拡大。中国向けの輸出が大幅に増えていることに加え、内需の回復も追い風となっている。

日本は19.3%減の648万トンだった。前年割れは続いているが、自動車を中心に需要が回復する中でマイナス幅は縮小している。9月中旬にはJFEスチールが西日本製鉄所の福山地区(広島県福山市)で高炉1基を再稼働した。

日本鉄鋼連盟は「すぐにはフル生産にはならないため、需要回復が統計に反映されるのはまだ先になる」とする。一方で、日本製鉄は11月下旬をめどに、東日本製鉄所君津地区(千葉県君津市)での高炉1基の再稼働を決定。さらに改修工事で7月から稼働を止めていた、室蘭製鉄所(北海道室蘭市)の高炉1基も11月下旬をめどに動かす計画で、今後は生産回復のペースが速まりそうだ。

欧州連合(EU)は14.0%減の1111万トン、米国は18.5%減の570万トンだった。欧州アルセロール・ミタルなど鉄鋼大手が高炉を再稼働させたものの、まだ本格的な回復には至っていない。足元では新型コロナの感染が再拡大している。主要国ではフランスやイタリアが一部地域で、夜間外出禁止を命じるなど、活動を制限する動きも出始めている。

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