市庁舎にサウナ設置で謝罪 池田市長「持病リハビリ」

大阪府池田市の冨田裕樹市長(44)が、庁舎内に私物の簡易サウナやトレーニング器具を持ち込み使用していたことが23日、市への取材で分かった。市長は同日、記者会見し「持病の緩和とリハビリのためだった」と釈明した上で「公私混同と思われる行動だった。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
冨田市長によると、スポーツ障害の後遺症やヘルニアがあり、昨年4月の着任後から昨夏ごろにかけて、自転車型トレーニング器具やストレッチ器具、施術用ベッドを市長室の隣の市長控室に設置し、治療の一環として昼休みに使用していた。
さらに今年9月には家族の引っ越しに伴い、自宅にあった簡易サウナを事務所スタッフらとともに搬入。市長は「3日に1回くらいの頻度で昼休みに約20分間、着衣のまま入って汗を流し体温を上げ、首や腰の痛みを緩和していた。次の保管場所を見つけるまでの一時的なものだった」と説明。サウナは既に撤去されたという。
市によると、市長控室は市役所3階のカーテンで仕切られた細長い廊下状のスペースで、トイレや更衣室があり、他の職員の出入りはほとんどない。
市長は一連の行動について「公務に励むための体調管理だった」と繰り返し強調。一方で「疑念を生じさせてしまい、公人としての認識が甘かった」と述べ、器具などの使用にかかった光熱費を算出し返金する意向を示した。
冨田市長は大阪維新の会で顧問を務める。維新代表の松井一郎大阪市長は23日、冨田市長の進退について「合間で運動するというのであれば、辞職まではいかないのではないか」との認識を示した。〔共同〕