/

アメリカンなど米航空大手3社の7~9月、赤字1兆円

(更新)
特に国際線の需要が戻らない(4月、ワシントン)=ロイター

【ニューヨーク=大島有美子】アメリカン航空など米航空大手3社の2020年7~9月期決算が22日までに出そろった。最終損益は合計で96億ドル(約1兆円)の赤字(前年同期は29億ドルの黒字)だった。新型コロナウイルスの感染拡大で旅客収入が大きく減ったほか、早期退職向けの費用などがかさんだ。

アメリカン、ユナイテッド航空、デルタ航空の3社合計の最終損益はコロナ禍の1~3月期以来赤字が続いている。赤字額の合計は4~6月期も1兆円規模に達した。7~9月期の売上高は前年同期比76%減の87億ドルだった。主に米国内線の回復により、減収幅は4~6月期の87%からは持ち直した。

22日に発表したアメリカン航空は23億9900万ドルの赤字(前年同期は4億2500万ドルの黒字)、売上高は73%減の31億ドルだった。旅客収入が77%減った。

現金などの流動性は9月末時点で136億ドルで、6月末時点(102億ドル)から積み増した。アメリカンは競合と比べ流動性が乏しかったが、ダグ・パーカー最高経営責任者(CEO)は「長期的に適切な事業規模を模索し、現金の確保を進めている」と述べた。

同日、新株発行による増資で10億ドルを新規調達するとも発表した。市場では当面の資金繰り懸念は後退しており、「コロナ禍を乗り切るための流動性は十分」(コーウェンのヘレン・ベッカー氏)との声もある。

大手3社で7~9月期の赤字額が最も大きかったのはデルタの53億ドル。約1万8千人が自発的に離職したほか、機体を今年中に200機超減らす計画だ。人員削減に伴う従業員への特典などの費用や、保有機体の減損損失を計上し、赤字拡大につながった。

各社とも人員削減を進め、費用の圧縮を急ぐ。政府による雇用支援切れを受け、アメリカンとユナイテッドは10月から合計3万2千人を無給休暇扱いとして削減する。デルタも1万2千人が無給休暇を取る予定だ。

人件費や機体の維持費減により、1日当たりの現金流出額は圧縮してきている。7~9月期はアメリカンが平均で4400万ドル、ユナイテッドが2500万ドル、デルタが2400万ドルだった。合計で9300万ドルとなり、4~6月期と比べ3割減らした。9月末時点の流動性は3社合計で546億ドルとなった。各社は流出額をさらに減らす方針だが、仮に7~9月期の流出ペースが続いても、1年半ほどは流動性を維持できる計算だ。

米運輸保安局(TSA)によると、7日移動平均でみた米国内空港の保安検査所の通過人数は9月末で前年比68%減。6月末(77%減)からは持ち直した。だが、その戻りは緩慢で、各社は長期低迷に備えている。

新型肺炎

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン