LGDが7四半期ぶり黒字 7~9月期、液晶市況回復

エレクトロニクス
朝鮮半島
2020/10/22 19:00
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【ソウル=細川幸太郎】韓国LGディスプレー(LGD)が22日発表した2020年7~9月期の連結決算は、純利益が111億ウォン(約10億円)だった。前年同期は4420億ウォンの赤字で、7四半期ぶりに黒字転換した。テレビやパソコンの需要が堅調で液晶パネル市況が回復した。

「年内終了」としていた韓国内でのテレビ向け液晶パネルの生産を継続する(韓国北部の坡州工場)

中止予定だったテレビ向け液晶パネルの国内生産を、一転して継続する方針も示した。

売上高は前年同期比16%増の6兆7380億ウォン、営業利益は1640億ウォンと、営業利益ベースでも7四半期ぶりの黒字転換となった。

復調の最大の要因は液晶パネル市況の回復だ。9月時点の大口需要家向け標準品の取引価格は、テレビ向け55インチが前年同月比33%上昇。パソコン向け15.6インチでも12%上昇した。世界的に在宅時間が長くなったことでテレビの買い替え需要が高まり、在宅勤務や遠隔授業の普及でパソコンやタブレット端末も販売好調だった。

LGDが得意とするモニターやノートパソコン向け液晶パネルの売上高は28%増えた。中国メーカーが増産するテレビ向けと比べて収益率が高く、黒字転換に大きく貢献した。米アップルのiPhone向けに有機ELパネルの本格供給が始まったことで、スマホ向けの売上高も20%増えた。

米調査会社DSCCによると、世界の液晶パネル供給能力の伸びは鈍化している。21年には初めて前年比で減少となる見通しだ。韓国サムスン電子の生産撤退や中国メーカーの有機ELシフトのためで、22年以降も需給バランスは安定するという。シャープや台湾の友達光電(AUO)、中国の京東方科技集団(BOE)などテレビ向け液晶を手掛ける企業は恩恵を受けそうだ。

LGDは20年1月にテレビ向け液晶パネルの国内生産を年内メドに中止すると発表していた。足元の市況回復を受けて方針を転換した。同社は「顧客ニーズと需給状況に応じて柔軟に対応する」としている。

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