茨城知事「風評対策整えば容認も視野」 処理水放出案
東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出案を巡り、茨城県の大井川和彦知事は「我々の納得がいく方法で国が検討して最良と説明し、風評被害対策もしっかりとるなら容認も視野に入る」と述べた。政府は近く海洋放出を決める見通し。知事は決定されれば県独自の風評対策も考える姿勢を示した。

22日の定例記者会見で述べた。「(決定を)確認してからコメントしたい」としつつも「風評被害対策を早急に示して頂くことが必要」とした。
春先に政府から海洋放出案について説明された際は「結論ありきでなく最良の方法を検討してほしい」としていた。会見では「(国が対策を)検討したとのことなのでしっかり聞きたい」とし、海洋放出が決まれば「県としても何ができるかを判断する」と述べた。
知事は会見でブランド総合研究所(東京・港)の魅力度ランキングで7年連続最下位だった同県が42位に浮上したことにも触れ「好意的な声が多く県民の方も想像できなかったのでは」と発言。最下位の方が目立つという意見については「固定概念が通り相場になれば県民が県を良くする意欲をなくしてしまう」と否定的な見方を示した。
最下位になった栃木県の福田富一知事が調査手法見直しなどを求めた点については「昨年は私も同じことを言っていたのでなぜというお気持ちはわかる。お会いしたら一喜一憂せず気にしないで行きましょうとエールを送りたい」と述べた。