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英、対EU交渉の再開表明 FTA合意はなお不透明

(更新)

【ロンドン=中島裕介】英首相官邸は21日、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)など将来関係をめぐる交渉を再開すると発表した。16日に閉幕した首脳会議でEU側が全面的な英側の譲歩が必要とする見解を示して以来、反発した英側が交渉を拒んでいた。足元の交渉決裂の危機は免れたものの、年内に経済活動の混乱回避に必要な合意が得られるかどうかはなお不透明だ。

両者はまず22日から25日までロンドンで首席交渉官など事務レベルでの協議を再開する。その後も対面や電話で週末も含めて毎日交渉し、FTAなどの法的な合意文書の詰めの作業を急ぐ。

交渉をめぐっては、EU首脳会議での合意に反発したジョンソン首相が16日に国民に向け「FTAなしの結果に備える必要がある」と表明。英政府はEUの姿勢に根本的な変化がなければ、交渉決裂になるとEU側に圧力をかけていた。

英官邸の21日の声明によると、EUのバルニエ首席交渉官が週末なども含めた集中的な交渉に応じることや、双方からの譲歩が必要になることを認めたため、交渉再開の条件が整ったと判断した。バルニエ氏は21日の欧州議会で「両者が建設的に取り組み、譲歩して数日以内に対立点を解消できれば合意は手の届くところにある」と語った。

交渉の再開がそのまま合意につながるかどうかは見通せない。英国が産業政策でEUルールにあわせる「公正競争の確保」や、英海域でのEU漁船の漁業権の扱いでの対立が続いており、両者はなお溝が深いとみている。英官邸の声明では「FTAに基づく2国間関係が最善だ」としつつも、「交渉が成功しない可能性は十分にある」と警告している。

英・EUは英国がEU加盟国と同等に扱われる年末までの移行期間に、将来関係をめぐる交渉での合意をめざしている。交渉が決裂して「FTAなし」となれば、同期間が切れる年明けに急に関税が復活するなどして、経済活動が混乱するおそれがある。

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