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学術会議 自民PT「安保研究を」元会長「独立性を」

自民党本部で開かれた日本学術会議の在り方を検証するプロジェクトチームの会合(21日午後、東京・永田町)=共同

自民党の日本学術会議のあり方に関するプロジェクトチーム(PT、塩谷立座長)は21日、党本部で会合を開いた。学術会議の元会長3氏が出席した。党側から安全保障関連の研究の推進を求める意見が相次いだ。元会長側は政府からの独立性の重要さを主張した。

元会長の吉川弘之、黒川清、大西隆各東大名誉教授が参加した会議は予定の1時間半を超え2時間半に及んだ。元会長の一人が冒頭「党から『学術会議は政府に全然提言していない』と言われているが、そうでもない」と議論の口火を切った。

下村博文政調会長が学術会議が10年以上、政府に答申・勧告していないと重ねて問題提起していることへの反論だった。

「そうは言っても新型コロナウイルス禍で有効な提案がないのでは」「政府の審議会と同種のものが多い印象だ」。議員から提言機能の強化を要望する声が続いた。

元会長側はホームページなどで提言を重ねていると返した。「グローバルな視点で様々な分野を融合し、提言していく」とも話した。

会合では党側から安保関連の研究に消極的な学術会議の姿勢を問題視する発言も目立った。

量子や通信の最新技術は民生と軍事の両方に使えることが多い。「安保を含む先端分野を極めないと製品規格や通信網で国際標準を築けない」との声があがった。

学術会議はこれまでに戦争や軍事目的の研究はしないと公表している。2017年の声明は政府の安保技術の支援を「研究への介入が著しく問題が多い」と批判した。

当時会長だった大西氏は「学術会議内で相当に議論した。各大学がルールを決める趣旨で私の許容可能な範囲になった」と述べた。この説明にある議員は「軍事研究を制御する対象にした過程をもっと詳しく教えてほしい」と注文した。

学術会議の組織形態を巡っても協議した。元会長側は「国際的な学術団体で独立性が必要とされている」と訴えた。

党側は「独立性は重要だが会員が公務員でなければならない理由は何か」と質問した。元会長3氏はそろって「公務員である必要性を感じたことはない」と返答した。

日本学術会議法は「科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させる」と定める。塩谷氏は会合後の記者会見でこの役割を果たせていないと指摘し「根本的な所を筋道立てて直す」と言明した。 学術会議の民営化案に関しては「選択肢の一つだがボランティアの科学者だけで機能するかというと簡単にそういう話にはならない」と語った。

学術会議は年10億円以上の予算で運営する行政機関で210人の会員と約2000人の連携会員でつくる。会員は特別職の国家公務員である。

会合では学術会議が推薦した会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否した事案は直接の議題にならなかった。

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