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アジア、早期のコロナ封じ込め策が経済回復要因に IMF

(更新)

【シンガポール=中野貴司】国際通貨基金(IMF)は21日に発表したアジア太平洋地域の経済見通しで、早期の新型コロナウイルスの封じ込めが経済回復には有効だと分析した。徹底的な検査や感染経路の追跡が、第2波の発生を防ぐうえで重要だとも指摘した。

IMFによると、アジア各国の政府は新型コロナの累積の感染者数が100人に達してから平均5日間で都市封鎖などの規制を導入した。これが感染者の増加ペースを抑え、景気悪化の期間と深度を小さくした。

ベトナムは徹底したコロナ対策が奏功し、2020年もプラス成長を維持する見通しだ(写真はハノイの検査センター)=ロイター

新型コロナの感染が世界で最初に広がりながら、その後の感染を抑え込んだ中国は7~9月期の実質経済成長率が前年同期比で4.9%に達した。IMFは20年通年の成長率が1.9%、21年も8.2%になると予測する。感染経路の追跡と隔離を徹底したベトナムも累計の感染者が約1100人にとどまっており、20年はプラス成長を維持する見通しだ。

一方、新型コロナの封じ込め策がうまくいかなかった例として、インド、フィリピン、インドネシアを挙げた。経済への悪影響を懸念するあまり、感染が下火になる前に規制を緩和し、新規感染の高止まりと経済減速の長期化を招いた。

これらの国は都市部に人口が密集し、生活環境の劣悪な貧困層も多いため、都市封鎖の効果が薄かったとも分析した。2020年の成長率予測を4月時点の見通しから大幅に引き下げた。

IMFは新型コロナの発生後、失業が増え、アジア太平洋地域で不平等が拡大していると警鐘を鳴らした。失業が建設や鉱山労働者など低所得層に偏っているためで、女性や若年層にもしわ寄せが及んでいる。社会の不安を抑えるためにも、新型コロナで打撃を受ける層に的を絞った支援策が必要だと指摘した。

IMFのジョナサン・オストリー氏は21日の記者会見で、封じ込めに成功したベトナムについて「積極的に素早い対策を取ったことが経済回復の基盤となった」と評価。各国に対しては「経済の回復は依然不安定で、財政政策などのマクロ経済政策をすぐにやめるべきではない」と訴えた。

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