NOK、4~9月期の最終赤字101億円 希望退職者を300人募集
エンジン部品メーカーのNOKは21日、2020年4~9月期の連結最終損益が101億円の赤字(前年同期は13億円の黒字)になったと発表した。主力のエンジン部品の売り上げが伸びなかった。子会社で希望退職者を募り、特別損失を計上する。
4~9月期で最終赤字になるのは、金融危機のあった09年4~9月期以来、11年ぶり。中国では新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、主要取引先の自動車メーカーの生産が復調したため、従来予想(165億円の赤字)は上回った。
売上高は前年同期比17%減の2554億円、営業損益は79億円の赤字(前年同期は21億円の黒字)だった。エンジン回りの油漏れを防ぐ「オイルシール」では中国を中心に受注も回復してきた。4~6月にコロナの影響で複数の自動車メーカーが生産休止した影響から挽回できず、赤字脱却にはいたらなかった。
柔軟に折り曲げできる回路基板では次世代通信規格「5G」に対応した高性能なスマートフォン向けの需要が高まってきたが、全体の受注量が伸び悩んだ。
同日、回路基板の子会社、日本メクトロン(東京・港)で全従業員の3割にあたる300人の希望退職者を11月1日から12月31日の間、募集すると発表した。21年3月期の連結業績は売上高が5302億円、最終損益は242億円の赤字とした。雇用調整で47億円の特別損失を計上する。
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