ピーチ、中部空港の初就航発表 札幌便を4千円台から

2020/10/21 18:00
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格安航空会社(LCC)最大手のピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)は21日、中部国際空港に初就航すると発表した。12月24日から札幌、仙台の2路線を運航し、片道4千円台からという低価格を武器にする。新型コロナウイルスの感染拡大による利用減に直面し、同業のエアアジア・ジャパンが撤退を決めた中、隙間を付く形の参入で需要の底上げを急ぐ。

ピーチは12月から中部国際空港で就航

ピーチは12月から中部国際空港で就航

同日、名古屋市内でピーチの森健明最高経営責任者(CEO)が愛知県の大村秀章知事を表敬訪問した。ピーチは関西空港、成田空港などを拠点に国内は24路線を運航している。森CEOは中部空港の就航により「日本全国(の主要都市)をカバーできる」とアピールした。大村知事は「開港以来、最も厳しい中での路線展開に心から御礼を申し上げたい」と話した。

中部発着のLCC路線は縮小が相次ぐ。エアアジア・ジャパンは12月5日に全路線を廃止する。ジェットスター・ジャパンも札幌便などの冬季運休を決めた。ピーチが就航するのはともにエアアジアが撤退する路線だ。

ピーチは「逆張り」での参入になるが、森CEOはむしろ「合理的な判断だ」と強調した。ピーチは4割あった国際線の需要がほぼ消失し、休眠中の航空機が少なくない。こうした機体を新規路線で飛ばせば「(燃料費などの)変動費さえまかなえれば赤字幅を減らせる」と話した。

最初の路線を札幌、仙台にしたのはピーチの拠点が既にあり、陸路との競合も相対的に少なく「低コストで需要が見込めるため」(森CEO)という。今後、広い意味での中部地域と連携しながら新たな観光需要を掘り起こし、長期的に路線拡大や採算改善を図る算段だ。

ただ、中部発着の札幌便は既に乗り入れている航空会社が多い。仙台は主要駅間で比較すれば新幹線と所要時間があまり変わらない。LCCは一般的に搭乗率80%程度が採算ラインとも言われている。

航空業界ではコロナ禍前まで需要が回復するには「2024年までかかる」との見方もある。こうした中、ピーチにはどう需要を喚起し、持続的に高い搭乗率を保つかの手腕が問われている。

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