スマートシティ、多様な主体の協力がカギ アイサム&トランザム

2020/10/21 16:39
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人工知能(AI)と交通・移動技術をテーマに日本経済新聞社が主催するグローバルイベント「アイサム(AI/SUM)&トランザム(TRAN/SUM)」は21日、技術と都市をテーマに議論するセッションを開いた。住民、企業、行政などが作り上げる都市の可能性について事例を踏まえながら討議した。

左からモデレーターを務めたPwCアドバイザリーディレクターの石井亮氏、グルーヴノーツの最首英裕代表、大丸有まちづくり協議会スマートシティ推進委員会の重松眞理子委員長

京都府の山下晃正副知事は35年間取り組みを続けてきた「関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)」の事例を紹介。「研究開発を実装、実用化するだけでなく、そこから新しい文化を生むまちづくりだ」と説明した。現在は自治体が持つ様々なデータを基にした「京都ビッグデータ活用プラットフォーム」も構築しており、今後もデータを快適な街づくりに生かしていく考えを示した。「行政として公共性、安全性を保ちながら、法の壁、住民意識の壁を乗り越えて新しい社会をつくりたい」(山下副知事)といい、住民の協力を得ながら都市行政を進めていく。

大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会で、スマートシティ推進委員会委員長をつとめる重松眞理子氏は、同地区のまちづくりガイドラインについて説明した。「モビリティー技術、MaaSなども活用しながら、まちとしてのレジリエンスの増強とポテンシャルの向上を進めたい」と強調した。

AIスタートアップ、グルーヴノーツ(福岡市)の最首英裕代表は三菱地所と大手町、丸の内、有楽町地区で実施したゴミ収集の実証実験を紹介した。AIでゴミの発生量を予測、量子コンピューターで最適な収集車の配置をして、収集で発生する二酸化炭素(CO2)の量の半減に成功した。「社会の中に存在する、様々な要望は利害が相反することもある。様々な条件の中から、相互に納得できる帰結を探すのが量子コンピューターにできることだ」と説明した。

最首代表は「データがたくさんあるほど価値があるわけではなく、データで何を浮き彫りにしたいのかをはっきりさせることが重要だ」と指摘。都市政策で具体的に何が求められているのか目的を定めたうえで、データや技術を活用する必要性を強調した。

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