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米司法省がGoogle提訴 独禁法違反「検索で競争阻害」

(更新)
IT企業が巨大化するなか、デジタル市場でいかに公正な競争を確保するかが法廷で争われる=ロイター

【ワシントン=鳳山太成】米司法省は20日、反トラスト法(独占禁止法)違反で米グーグルを提訴した。ネット検索市場での圧倒的な支配力を利用し、自社サービスを優遇する契約をスマートフォンメーカーなどと結ぶなど競争を阻害した疑いがあるとした。IT(情報技術)大手を巡る大型訴訟は米マイクロソフト以来、約20年ぶりとなる。

「プラットフォーマー」と呼ばれるIT企業が巨大化するなか、デジタル市場でいかに公正な競争を確保するかが法廷で争われる。緩やかなIT規制で成長を促してきた米国の競争政策の転機となる。

司法省は首都ワシントンの連邦地裁にテキサスなど11州の司法長官と共同で提訴した。グーグルが「ネット検索・広告市場で競争を妨げる排他的な行為を通じて違法に独占を維持しようとした」とし、こうした行為を見直すよう求めた。

具体的には、グーグルがスマホやパソコンで自社の検索サービスを広げるため(1)競合の検索サービスの初期搭載を禁じる独占契約をスマホメーカーなどと結んだ(2)携帯端末に自社サービスの初期搭載を求め消去できないようにした(3)ネット閲覧ソフト(ブラウザー)の検索サービスで自社を標準にする長期契約をアップルと結んだ――疑いを指摘した。

司法省はグーグルの競争を妨げる行為によって、プライバシーやデータの保護など検索サービスの質が低下し、消費者の選択肢が減ったと批判した。ネット広告事業でも競争が少なく広告単価の高止まりを招いたと問題視している。バー司法長官は声明で「今回の訴訟はグーグルのインターネットに及ぼす影響力の中心に打撃を与えるものだ」と意義を強調した。

訴訟が決着するまでは数年単位の長い時間がかかる可能性がある。グーグルが敗訴したり和解したりすれば、事業の見直しや事業分割を求められる恐れもある。司法省高官は20日の電話記者会見で「あらゆる選択肢を排除しない」と述べた。

司法省は2019年7月から米IT大手への独禁法調査を始めた。米連邦取引委員会(FTC)もフェイスブックを調べている。米当局はアマゾン・ドット・コムやアップルも調査対象としており、IT企業への提訴が続く可能性がある。

司法省が提訴を急いだのは11月3日の大統領選が近づいているからだ。トランプ大統領は政権寄りの情報をIT大手が検閲していると批判する。IT大手への強硬姿勢を支持者にアピールする狙いもあるとみられる。

巨大IT企業への独禁法調査では欧州が先行した。欧州連合(EU)の欧州委員会はグーグルのネット広告事業などで巨額の制裁金支払いを命じ、グーグルは不服として裁判で争っている。米国では成長を促す観点からネット企業への規制は緩かったが、シェア拡大に伴って利用者や競合の不満が高まっていた。

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