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郵便投票に不信36%、選挙後に混乱の恐れ 10月FT・米財団世論調査

【ワシントン=鳳山太成】英フィナンシャル・タイムズ(FT)と米ピーター・G・ピーターソン財団は10月8~11日、11月の米大統領選に関する世論調査を実施した。「郵便投票は安全ではなく、信用できない」と答えた有権者が36%に上った。トランプ大統領は郵便投票で不正が起きると主張しており、選挙後に結果の正当性を巡り混乱が生じる可能性がある。

新型コロナウイルスの流行を受けて各州で採用が広がっている郵便投票について「安全で信頼できる」との主張に、20%が「強く同意しない」、17%が「少し同意しない」と回答。不信感を示した回答の合計は36%(四捨五入ベース)だった。民主党支持者は12%にとどまる一方、共和党支持者では61%と半数を超えた。

トランプ氏が繰り返し問題視していることもあり、共和党支持者は郵便投票に強い不信感を抱いている。実際、同党支持者では「郵便で投票する可能性が高い」と答えた比率は29%で、民主党の55%より低い。

「11月の選挙結果が正しく公正に集計・報告されると信頼している」との考えにも、有権者の31%が「同意しない」と答えた。民主党の17%に対し、共和党が47%と党派で差がついた。接戦となれば各陣営が投票結果に疑問を投げかけ、法廷闘争などに発展する可能性がある。国民の選挙への信頼が保たれなければ、最終的に選ばれた大統領の正当性も揺らぎかねない。

コロナは投票の手法だけでなく、有権者の心理にも大きな影響を及ぼしている。自分が住む地域でコロナの状況が今後1カ月で「改善する」との見方は20%と前月から10ポイント下がった。「悪化する」は48%と8ポイント増えた。

コロナの見通しは6~8月に悪化し、9月にいちど回復していたが、選挙直前の10月に再び悪化した。世論調査はトランプ氏のコロナ感染が発覚した後に実施しており、一定の影響を及ぼしたとみられる。コロナ収束に向けてどちらの候補の対策が優れているか、選挙で問われることになる。

世論調査ではコロナ対策で2020会計年度に3.1兆ドル(約330兆円)と過去最大に膨らんだ財政赤字を減らす方策を尋ねた。コロナ禍が収まった後、50%が歳出削減と増税の組み合わせ、42%が歳出削減で赤字を減らすのが最善だと答えた。

増税の方法を巡っては、法人税の引き上げを支持した有権者が71%に達した。高所得者層への増税は80%が賛成した。民主党のバイデン前副大統領は法人税を28%に引き上げたり富裕層に増税したりすると公約に掲げているが、抵抗は小さいようだ。トランプ氏はバイデン氏が勝てば、中間層にも増税となると有権者に呼びかけている。

FTと同財団による世論調査は2019年10月に始めた。20年10月8~11日にインターネットを使って全米で調査し、1000人から有効回答を得た。このうち758人が中西部ミシガン州や東部ペンシルベニア州など激戦州の有権者だった。

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