高速路線バスの海部観光、ナオヨシの傘下に
徳島、新型コロナで経営環境悪化 観光事業拡大目指す

2020/10/20 17:20
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徳島と関西圏や東京を結ぶ高速バスを運行する海部観光(徳島県美波町)は20日、経営コンサルティングなどを手掛けるナオヨシ(東京・中央)にグループ会社を含む株式を譲渡し、傘下に入ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴うバス需要の急減で経営環境が悪化。今後はナオヨシの下で観光や物流などの新事業を拡大することで収益改善を目指す。

経営コンサルのナオヨシ傘下に入る海部観光の創業者、打山氏(右)と握手する市野新社長(左)

ナオヨシは13日開いた取締役会で10月30日付で海部観光グループの株式を取得し、子会社にする基本合意書を締結することを決議した。存続会社は海部観光とし、本社は徳島県阿南市に置く。

株式の取得総額やM&A(合併・買収)スキームについては非公表としている。海部観光は8月、貸し切りバス事業を展開する子会社、フロンティアK(徳島県阿南市)に対し会社分割によって高速路線バスなど主要事業を移転していた。

海部観光は大阪、京都、東京と徳島を結ぶ高速バスを1日19便運行していたが、コロナ禍で4~5月は運休、再開後も減便が続くなど収益環境が厳しさを増していた。10月も高速バスの乗客数は前年比で7割減の水準だという。同社の創業者で現社長の打山昇氏は20日の記者会見で「事業と社員を守るため、スポンサーを探した」と語った。

海部観光の新社長にはナオヨシの経営戦略統括本部長の市野厚史氏が就く予定。打山氏は顧問になる。海部観光グループの従業員約90人の雇用は維持する方針だ。

今後は大手旅行会社との提携を通じた関西圏からの誘客を狙う観光ツアーの造成などに力を入れるほか、高速路線バスに徳島県産品の物流機能を持たせる「客貨混載」事業を新たに始めることで経営の立て直しを急ぐ。

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