白馬を日本の宝に 官僚・コンサルからの転身
イナカのチカラ(2)
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10月4日、長野県白馬村にあるスキー場、岩岳の山頂で開かれた野外音楽フェス。標高1300メートルの会場でトリのスキマスイッチがバラードを歌い上げる間、主催した岩岳リゾート社長の和田寛さん(44)は薄暮の空を仰いで泣いていた。「白馬を山岳リゾートで日本の宝にする」。東京から白馬に来て仲間と走ってきた一つの集大成だからだ。
「和田さんだから大丈夫」
フェスは和田さんが1年半前に発案し、リフト運行などが本職の社員とゼロから作った...
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新型コロナウイルスは大都市のあり方を変え、企業や若者は地方で輝ける場所を探る。コロナ危機の前からイナカに眠るチカラを掘り起こしてきた先駆者を追う。(この連載は本編4回、番外編1回で構成します)