/

北京五輪へ土台固め 23日から全日本距離別スケート

34歳の小平は距離別女子500メートルで通算10回優勝=共同

今季のスピードスケートのシーズン幕開けを告げる全日本距離別選手権(距離別)が23~25日、長野市のエムウェーブで開催される。夏季競技と同様、スピードスケートも新型コロナウイルスの感染拡大の影響で春のナショナルチームの始動が遅れ、年内のワールドカップ(W杯)中止も決まった。異例の状況でも2022年の北京五輪に向けた土台固めができるか。実力者を脅かす新星の台頭も期待される。

距離別には18年平昌五輪女子500メートル覇者の小平奈緒(相沢病院)や同五輪1500メートル銀メダルで昨季の世界選手権スプリント部門優勝の高木美帆(日体大職)、世界選手権とワールドカップ(W杯)500メートル総合の2冠を果たした新浜立也(高崎健康福祉大職)らトップ選手がこぞって出場する。

日本スケート連盟の湯田淳強化部長によると、実績のある選手たちの調整は軒並み順調。今月15、16日に試合会場で実施した実戦形式のトライアルでは、男子500メートルの上位3選手が全力を出し切らない滑りでも35秒切りを連発した。

距離別男子500メートルを2連覇中の新浜は身長183センチの大型スプリンター=共同

2年前に同じリンクで行われた距離別を新浜が34秒76で制したことを考えれば上々の記録だ。「(他の距離を含めて)全体的なタイムは例年と遜色ない。コロナの影響を受けているとは思えないくらいパフォーマンスは高い」と湯田氏はみる。

スピードスケートのナショナルチームは例年、5月に拠点のある北海道帯広市に集まり、秋のシーズン開幕に備える。所属先の垣根を越えて競い合う環境やオランダ人のヨハン・デビット・ヘッドコーチによる科学的なトレーニングを重ね、平昌五輪でのメダル6個(金3、銀2、銅1)獲得という大躍進に結実した。

今季は新型コロナに伴う移動制限などで始動が遅れ、密を避けるために施設の使用にも制限があったが、トレーニング機器を屋外に移動させて少人数で使うなどして対応。デビット氏と、同じくオランダ人で短距離担当のデニス・ファンデルガン氏の入国が8月に遅れたものの、頻繁にオンラインミーティングを重ねることで、全体の強化策が大きく崩れることはなかったという。

距離別の結果を踏まえてW杯前半戦の派遣選手が決まり、年内は海外を転戦――。そんなスケジュールも国際連盟が年末までのW杯4戦の中止を決めたことで一変した。

世界屈指のオールラウンダーの高木美は1500メートルの世界記録保持者=共同

「先が見通せないっていうのは思ったよりストレス溜(た)まる!! でも、今しかできないこともあるはずなので、1日1日をしっかり積み上げていきたい」。8月末の中止発表を受け、ツイッターでこんな思いを吐露したのは高木美。トップ選手は距離別後、例年なら出場しないジャパンカップなどの国内大会を重ねて実戦感覚を養っていくことになる。

「目標は北京なので、そこを考えている選手は今何をすべきかを把握しているし、ぶれずにやっている」と湯田氏。小平、高木美ら平昌で輝いた選手たちの自己研さんの意識は特に高く、北京でもそのまま主役を張りそうだ。頼もしい存在である一方、湯田氏は「実績ある選手だけではチーム内の危機感が薄れ、刺激もない。新たな選手が来なければチームの勢いは北京で落ちる」とも強調。海外勢と直接競い合えない中、チーム内競争がいっそう活性化するようなハイレベルな勝負を求めている。

(鱸正人)

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン