電子通貨「最先端で研究」 FRB議長、リスク見極め

2020/10/20 1:48 (2020/10/20 2:54更新)
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【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は19日の討論会で、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)について「われわれは研究の最先端で居続けることが必要だ」と主張した。導入の可否は「1番手になるよりも、正しく対処することがより重要だ」と述べ、安全面へのリスクや経済政策への副作用を見極める考えを強調した。

パウエルFRB議長=ロイター

パウエル議長は国際通貨基金(IMF)が主催したデジタル通貨の関連討論会に出席した。中国は「デジタル人民元」の実証実験を既に開始し、日銀も2021年度に着手する考えだ。同議長はFRBも「ワシントンの本部だけでなく、ボストン連銀もマサチューセッツ工科大と組んで研究を進めている」と述べた。

CBDCは「決済システムをより速く、より安価に改善できる」とその利点も指摘した。一方でドルは世界の基軸通貨であることから「サイバー攻撃を防御するなど安全性を確約しなければいけない」などと主張。導入の可否に向けて「潜在的な利点だけでなく、そのリスクも考慮していく」と強調した。

CBDCの制度設計次第では、中銀が最終的には個人や企業の銀行口座を直接保有する仕組みになる。民間部門の融資と預金が経済全体のマネーを増やす「信用創造」を損なうリスクもあり、パウエル議長は「CBDCの供給は、現金取引や民間金融部門を置き換えるようなものにならないようにすることが重要だ」と指摘した。

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