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入学時期、大学ごと柔軟に 教育再生会議WG

教育再生実行会議高等教育ワーキンググループが開催された(代表撮影)

政府の教育再生実行会議の「高等教育ワーキンググループ(WG)」(主査・鎌田薫前早稲田大総長)は19日の会合で、大学の入学時期を4月や9月などと一律で固定せず、学校ごとに柔軟に対応できるようにする方向で一致した。留学の行き来をしやすくし、国際化を促す狙いがある。

高校や就職との接続などの課題については、今後詳しい検討を進める。大学以外の入学時期を巡っては、変える必要性があるかどうかも含めて同会議の初等中等教育WGなどで別途検討する。同会議は2021年5月にも提言をまとめる。

入学時期が多様化すれば、入学に伴う手続きやカリキュラムの構成などで大学側の負担が増える。卒業や就職の時期も課題となり、各大学がどう対応するかは不透明だ。

新型コロナウイルス感染拡大による長期休校中の学習遅れを取りもどすため、小中高校も含め入学・始業時期を秋にずらす「9月入学」が政府内で検討された。オンライン講義が続いていた大学も、欧米の主要国の多くが9月入学を取り入れており、将来的に留学生の行き来が促進できるとの意見が出ていた。

文部科学省の担当者によると、出席者からは「秋に移せば国際化が進むとの論調もあったが、大学によっては逆に4月の方がいいという実態もあった」との発言があったという。

例えば留学生の行き来の比較的多いオーストラリアは1~2月入学が主流だ。インドネシアは7月、ドイツは8月と、9月以外の国もある。会合では、外国人学生の受け入れや日本人学生の留学に柔軟に対応するため、政府が一律に入学時期を固定するよう求めるのではなく、大学がそれぞれ工夫できるようにすべきだとの方向性を確認した。

学校教育法施行規則は大学の学年について「始期および終期は学長が定める」と規定し、現状でも制度上は大学が自由に入学時期を設定できる。東京大や早稲田大などは9月の入学も受け入れている。

ただ、社会全体のスケジュールが4月始まりであることなどから、柔軟な入学を積極的に取り入れている大学は少ない。

このほか、早稲田大は13年度から1年を春学期の前半・後半、秋学期の前半・後半に4分割する「クオーター制」を一部で導入し、4回の節目で留学の行き来をしやすくしている。11年に本格的な9月入学移行を検討した東京大も、9月入学を見送る代わりにクオーター制を導入。慶応大も同様の仕組みを取り入れている。

出席者からは「(入学時期によっては)就職活動に不利になることもあるので、企業の採用のあり方も変えてほしい」との意見も出た。経済界は通年採用を認めているが、現状は4月入学・3月卒業を念頭に置いた採用活動が主流だ。卒業時期が多様になれば、産官学でより柔軟な対応を協議する必要がある。

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