ボリビア大統領選、左派候補が勝利宣言

2020/10/19 20:20 (2020/10/20 6:33更新)
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出口投票の結果を受け、喜ぶアルセ氏(中)(19日、ラパス)=ロイター

出口投票の結果を受け、喜ぶアルセ氏(中)(19日、ラパス)=ロイター

【サンパウロ=外山尚之】南米ボリビアで18日、大統領選が実施され、左派のルイス・アルセ元経済・財務相(57)が有効票の過半数を得て当選を確実にしたもようだ。出口調査の結果をもとに、アルセ氏が勝利宣言した。今後、低所得者への現金給付など、大衆迎合的な政策が実行される見通しだ。

出口調査によると、アルセ氏の得票率は53%で、中道のカルロス・メサ元大統領(67)氏の30.8%に大差を付けた。第1回投票での当選には有効票の過半数か、40%以上の得票率で2位候補に10ポイント以上の差をつける必要がある。

アルセ氏は2019年10月の大統領選で不正投票の疑いが発覚し、海外に亡命した反米左派のモラレス前大統領の後継候補。選挙戦ではモラレス氏の反米色を打ち消し、富裕層への課税や低所得者層への分配といった経済政策を中心に据えた。

アルセ氏は19日未明、「我々は民主主義と希望を復活させた」と勝利を宣言。その後、「飢餓に対するボーナスを払う」と述べ、低所得者向けの現金給付に取り組むと宣言した。

天然資源に依存したボリビアは南米でも貧しく、貧富の格差が激しい。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が低迷する中、低所得者層を中心に、分配強化を求める声が大きかった。一方、中道から右派の反モラレス陣営は候補者が乱立したことで票が分散し、左派陣営への対抗軸となれなかった。

公式結果はまだ発表されていないものの、メサ氏は19日、「我々は第一野党となる」と発言。敗北を受け入れ、次期政権の監視が自身の役割だと説明した。アニェス暫定大統領もツイッターでアルセ氏の当選を祝福するなど、既に終戦ムードとなっている。

今後の争点はモラレス氏が帰国し、政治的な影響力を行使するかどうかだ。モラレス氏は19日、亡命先のアルゼンチンで「私の大きな希望はボリビアに戻ることだ」と述べ、帰国に意欲を見せた。もっとも、同氏は暴動やテロを扇動した容疑などで逮捕命令が出ており、政権が保護すれば国論を二分する議論が巻き起こることは確実だ。

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