「MaaS、人に寄り添って」 AI・交通のイベントで

2020/10/19 18:32
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人工知能(AI)や交通・移動手段とITの融合をテーマにしたイベント「AI/SUM & TRAN/SUM」(アイサム&トランザム、日本経済新聞社主催)が19日、開幕した。初日は次世代移動サービス「MaaS(マース)」を議題に有識者が意見を交わした。

日本政策投資銀行調査役でDBJキャピタル(東京・千代田)の石村尚也シニア・インベストメントマネージャーは、新型コロナウイルスの感染拡大で様々なものがオンライン化していることを指摘。その上で「インターネットやハードウエアが進化しても、それを使う人のリテラシーが向上しないと普及しない」と持論を述べた。

米サンフランシスコを拠点に、技術と政策の視点から解決策を模索する官民プラットフォーム、第四次産業革命センターの日本拠点でフェローを務める土井崇和氏は地方と都市の違いに着目。「都市では移動せずに仮想現実(VR)などを活用したサービスが生まれるだろう。一方、高齢者が多い地方部では健康面などから外に出て移動する重要性は大きい」と、地域で暮らす人の生活を想像したサービス展開の重要性を指摘した。

内閣府政府CIO補佐官の信朝裕行氏は「様々なサービスを一体運用するためのID連携など、既存のものをうまく運用するためのルール整備が必要だ」と話した。

ベンチャーキャピタル(VC)、グロービス・キャピタル・パートナーズの渡辺佑規氏は「MaaSやスマートシティ分野への投資が日本でそれほど増えていない」と指摘した。サプライチェーンの複雑さや、規制や既存産業の影響が見えにくいことを要因に挙げた。

マーステックジャパン(東京・千代田)の日高洋祐代表は「計画だけ作っていても仕方がない。小さくても実証を積み重ね、反省点をコミュニティーで共有していくことが必要だ」と訴えた。日本総合研究所の井上岳一氏は新型コロナ後は都市から地方への分散が進むとして、短距離移動に適したマースなどを「地域に張り巡らせることが重要になる」と強調した。

アイサム&トランザムは22日まで開催され、国内最大級の家電・IT(情報技術)見本市「CEATEC(シーテック)」と初めて連携する。

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