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ソニー、CEATECで示す新常態のエンタメ技術

ソニーは20日から一般公開する家電・IT(情報技術)の見本市「CEATEC(シーテック)」で、新常態(ニューノーマル)におけるエンターテインメントの技術力を示す。今回のシーテックは新型コロナウイルスの影響でオンライン開催となる。「3R(リアリティー、リアルタイム、リモート)」をキーワードに掲げ、音楽・映画からスポーツ、医療まで幅広い領域の取り組みを紹介する動画を公開する。

ソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社が運営するライブハウス「Zepp」。新型コロナウイルス前は盛況だったが、感染防止のためライブの開催が難しくなった。そこでソニーが導入を模索するのが技術を使った遠隔ライブだ。カメラを積んだロボットがステージを行き交い、「3密」を避けながら配信する取り組みを試行する。

ソニーはシーテックで12本の動画を投稿し、こうした取り組みを当事者の肉声とともに紹介する。音楽では立体音響の技術を活用し、映画館と同じような環境をヘッドホンで再現する。映画制作者が映画館でどのように音が響くか確認する作業をリモートでもできるようにする。映画制作がコロナで打撃を受けるなか、技術力で支援する狙いだ。

ソニーは3次元の映像を表示できるディスプレーも紹介する。同社の画像センサーを使って視聴者を認識し、目線に合わせてリアルタイムで映像を合成する。特別なめがねなどの装置を使わずに裸眼のまま実物のような立体的な映像を見られる。既存の3次元映像を出力できるデバイスとして活用を促す。

ソニーは数十台のカメラであらゆる方向から撮影し、空間そのものを記録する技術を手がける。こうした独自技術で撮影した映像を自社のディスプレーで再生することも可能だ。ソニーの勝本徹副社長は「これからは3次元で空間を把握し、何らかのデバイスで表示する時代が来るだろう」と予測する。3次元で表示するディスプレーはその一歩となる。

ソニーは2019年に6年ぶりにシーテックに出展し、主に医療関連の技術を展示した。20年にはソニーの石塚茂樹副会長がシーテックを主催する電子情報技術産業協会(JEITA)の会長に就任し、展示内容にも力を入れている。新常態のシーテックはソニーがエンタメ主軸の会社に転換したことを改めて示している。

(清水孝輔)

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