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中国、健康診断を電子化 健診後もサポート

生活水準の向上に伴って中国でも人々の健康意識が高まった。疾病予防と健康管理のために多くの人が健康診断を受けるようになったが、病院探しが困難になっている。

「訊康情報技術(Xunkang Information Technology)」は、インターネット医療と健康管理情報の一体化ソリューションを提供する企業だ。

同社が自主開発した健康サービスシステム「袋鼠健康(KANGAROO HEALTH)」は、企業や個人ユーザーの健康診断について検査前から検査後まで一貫して対応する。オンラインで健診予約、検査結果の照会、慢性疾患の管理と薬の購入が可能だ。また、病院には自主開発したスマート健診システムを提供し、健診業務の効率化を支援する。同社は健康診断や健康管理の関連サービスや健康診断ソフトの販売を収入源とする。

健診予約や結果の照会がオンラインでできるほか、慢性疾患の管理と薬の購入も可能にする(訊康情報技術提供)

中国の産業研究機関「前瞻産業研究院(Qianzhan Industry Research Institute)」によると、中国の健診市場の規模は年平均14%のペースで成長し、2024年には3284億元(5兆800億円)に達すると予想される。

市場の成長性を見込んで、医療機関のほかインターネット企業も健診サービスに参入している。

政策も後押ししている。2018年から電子カルテ、スマート病院など病院のIT化が進められ、病院とインターネットをつなぐ素地が整った。

さらに、国の「健康中国2030」戦略で病院の健康診断科が重視され、コロナ感染拡大で人々の健康意識が高まって各医院の健診科が飽和状態になった。そこで、袋鼠健康に病院との提携のチャンスが巡ってきた。

オンラインで診断結果の説明を受けることもできる(訊康情報技術提供)

袋鼠健康は全国の7000余りの公立病院や民間の健診センターと提携する。自主開発したスマート健診システムと予約システムは、すでに20余りの病院で使用されている。さらに、顧客にはテンセント、招商銀行(China Merchants Bank)、中興通訊(ZTE)など多くの企業が名を連ねる。

今後は検査後の健康管理と専門家による説明サービスに重点を置くほか、ホームドクターサービスを改善し、医薬と保険のモデルを刷新する計画だ。

同社はすでに「深圳中韓産業投資基金(Shenzhen Sino-Korean Industry Investment Fund)(有限責任パートナー)」からシリーズA、「深圳市創新投資集団(SHENZHEN CAPITAL GROUP)」からシリーズA+で資金を調達し、現在シリーズBを計画中だ。資金はソフトウェア、情報化の研究開発、全国のマーケティングチームの強化、市場開拓に充てる予定。

創業者の李征鋒氏は医療ヘルス業界で12年の業務経験がある。過去には企業向け医療健康サービス会社「瑞安医療(RYAN Doctor)」を設立し、テンセント、EC大手「唯品会(VIP.com)」など大企業と提携関係を結んだ。その後インターネット+医療・健康事業の成長性を見つけ、2015年に瑞安医療の株式を事業パートナーに譲渡して袋鼠健康を立ち上げた。同社の中心メンバーは、アリババ、テンセント、ファーウェイなど有名企業の出身者ばかりだ。

「36Kr ジャパン」のサイトはこちら(https://36kr.jp/)

中国語原文はこちら(https://36kr.com/p/883382912959489)

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