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タイ各地で反体制デモ 当局規制で首都は交通マヒ

【バンコク=村松洋兵】タイの各地で17日、学生らが一斉に反体制集会を開いた。首都バンコクで14日から続くデモが、政府の強硬姿勢に反発して地方に広がった。バンコクでは治安当局がデモを抑制するため鉄道運行などを停止し、交通網がマヒした状態になった。

バンコクでは17日午後3時(日本時間同5時)から鉄道の各駅で集会が開かれた。16日の集会では中心部の1カ所に集まったデモ隊に対し、治安当局が放水して強制排除したため、会場を分散した。集会の主催者は衝突のリスクを減らすため、現地時間の午後8時に解散するよう指示し、18日の再集合を呼びかけた。

治安当局はバンコクを走る高架鉄道や地下鉄の運行を停止させた。当局が大規模会場になると予測していた場所に至る道路も封鎖した。

政府は15日に非常事態宣言を出してバンコクで5人以上の集会を禁じたが、学生らは無視してデモを続けている。地方でも北部チェンライや東部パタヤ、南部ハジャイなど少なくとも17都市で集会が企画された。地方は集会禁止の対象となっていない。

学生らは軍政の流れをくむプラユット政権の退陣や、絶対的な権威を持つ王室の改革を要求している。

政府はデモの抑制を狙って情報統制も強化している。非常事態宣言では集会禁止措置とともに、社会を混乱させる情報の流布も禁止した。集会への参加を促す行為は違法とし、違反者には最高刑で懲役2年または罰金4万バーツ(約13万5千円)を科す。警察当局はSNS(交流サイト)への写真投稿などを証拠に採用するとしている。

警察当局は16日、報道機関に対してもデモを扇動する報道をしないように警告した。違反した場合は機材を没収する可能性があるという。同日に集会を取材していた地元メディアの記者1人が一時拘束された。

集会の強制排除には非難の声が相次いでいる。タクシン元首相派のタイ貢献党など野党6党は「武力行使による鎮圧は火に油を注ぐだけだ」とする共同声明を出し、臨時議会の招集を求めた。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは「非常事態宣言により治安部隊は免責で暴力を行使できるようになった」とし、国連などにタイ政府へ弾圧の即時停止を要求するように促した。

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