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鴻海、EV世界シェア10%狙う CATLと電池開発も

【台北=中村裕】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は16日、今後2年以内に電気自動車(EV)の生産に乗り出し、EV事業を本格的に始めると発表した。基幹部品の電池も、同分野で世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)と共同開発し、2024年に商品化するという。

同日、台北市内で開いた記者会見で、経営トップの劉揚偉董事長は「25~27年にはEV市場で世界シェア10%を獲得する。年間3千万台のEV市場なら、300万台を獲る」と述べた。

具体的には、主力事業のiPhoneの受託生産と同様に、複数メーカーの協力を得てEV事業を進める。自社ブランドのEVを投入するかは現時点で言及を避けた。

車両開発は既存の車メーカーと協力して行う。台湾大手の裕隆汽車製造(ユーロン)と共同で設立する新会社「鴻華先進」で2年以内に新型EVを投入する。中国合弁で交渉中の欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とも共同開発を行う予定。劉氏は「FCAとの詳細な計画は、年末か年始には公表する」とした。

基幹部品である電池にも力を注ぐ。現在主流のリチウムイオン電池に代わる「次世代電池の本命」とされる全固体電池をCATLのほか、米ソリッドエナジーシステムズ(SES)と開発する。SESは有力電池ベンチャーとして知られ、米マサチューセッツ工科大学(MIT)発の企業だ。現在の電池重量の約半分、体積は6分の1にした電池を24年に投入する。

劉氏は「(米グーグルの基本ソフトの)アンドロイドのように、どんな企業も参加ができるオープンな車両開発のプラットフォームを提供し、開発時間を短縮し、コストも減らしEVを作る」と意気込みを語った。

鴻海の純利益は19年まで3年連続で減り続けており、収益体質の改善に、EVなどの新事業の育成が課題となっている。

会見に先立ち、昨年6月に経営トップを退いた創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)氏が録画映像で久々に姿を見せ、コメントを寄せた。「私は今(米国にいて)台湾にはいないので出席はできないが、劉董事長は就任以来、積極的に新しいアイデアと変化を求めている。大変うれしく、全面的に信頼している。劉氏は、鴻海に無限の可能性と未来を与えることができると信じている」と語った。

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