富士フイルム、アビガンの承認申請 海外販売へ前進

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2020/10/16 22:09
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富士フイルム富山化学が開発した「アビガン」

富士フイルム富山化学が開発した「アビガン」

富士フイルムホールディングスは16日、新型コロナウイルスの治療薬として、アビガンの製造販売の承認を厚生労働省に申請した。同省は11月にも承認する可能性がある。富士フイルムは日本の臨床試験(治験)のデータを活用し、欧米での承認を申請することも視野に入れている。日本で有効性と安全性が確認されて承認されれば、海外販売に向けても前進する。

アビガンは既に新型インフルエンザ治療薬として承認されている。新型コロナ薬としての承認を目指して3月末から治験を実施。当初は治験の参加者が集まらず難航したが、症状が改善してウイルスが陰性になるまでの日数が短くなる効果を確認したと9月下旬に発表していた。厚労省は1カ月程度で承認する可能性がある。政府は当初、5月の承認を目指していたが、約半年遅れることになる。

次は海外での販売が焦点となる。富士フイルムは既にインドとアラブ首長国連邦(UAE)の企業に海外での製造・販売のライセンスを供与している。ただ、コロナ薬として承認されているのはインドとインドネシアに限られる。富士フイルムは両社と組み、日本の治験データを使って欧米での承認を申請することを視野に入れている。日本国内で承認されれば欧米での展開に弾みがつく。

中国やロシア、インドなどでは、すでにアビガンの後発薬が承認されているが、欧米ではアビガンの後発薬が承認された国はほとんど無い。後発薬メーカーに先駆けて欧米でアビガンの承認を取得できるかが、医薬品分野を強化している富士フイルムにとってカギを握ることになりそうだ。

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