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米最高裁判事、大統領選前の承認へ前進 政権・共和党

米最高裁判事候補のバレット氏は「政権の手先にはならない」との考えを示した=ロイター

【ワシントン=中村亮】米議会上院の司法委員会は15日、連邦最高裁判所判事に指名されたエイミー・バレット氏の公聴会を終えた。承認を阻止したい野党・民主党の追及は決め手を欠いた。政権と与党・共和党は11月の大統領選前の最高裁判事承認に向けて前進した。

バレット氏は保守派判事として知られる。9月中旬に亡くなったリベラル派のルース・ギンズバーグ氏の後任にトランプ氏が指名した。12~15日の公聴会を踏まえ、司法委は22日に承認の是非を採決する。本会議でも採決を行い、上院(定数100)のうち過半数が賛成すると、バレット氏は最高裁判事に承認される。

公聴会では、民主党がトランプ大統領との関係や医療保険制度をめぐり追及した。バレット氏は安定した答弁を行い、波乱は少なかった。民主党はバレット氏が合衆国憲法や連邦法と無関係にトランプ氏に有利な判断を下すと懸念を示してきたが、バレット氏は「私は自分が(政権の)手先になることを認めない」と指摘。最高裁の独立性を強調した。民主党は大統領選に関する訴訟の審理を辞退するよう求めたがバレット氏は確約しなかった。

バレット氏は最高裁判事に指名される前、低所得者に医療保険加入を促す医療保険制度改革法(オバマケア)に否定的な立場を示してきた。民主党はバレット氏を承認すればオバマケアが廃止になると批判してきたが、同氏は「オバマケアを破壊するためではなく法の支配を守るためにいる」と語って、是々非々で判断すると説明した。人工妊娠中絶に関しても立場を明確にしなかった。

トランプ氏が2018年に最高裁判事へ指名したブレット・カバノー氏をめぐっては女性への性的暴行疑惑が浮上。米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出し、司法委の採決が遅れた。バレット氏への追及が不発に終わり、民主党が現時点では承認手続きを遅らせるのは難しい情勢だ。

トランプ氏は15日、南部ノースカロライナ州での支持者集会で、バレット氏について「完璧だ」と満足げに語った。「民主党の質問をうまくあしらった」との見方も示した。トランプ氏は大統領選前にバレット氏を承認し、支持基盤の保守派有権者に成果をアピールしたい考えだ。

共和党指導部は近く、大統領選前に本会議で承認の採決をするか最終判断する。民主党の全議員が反対に回る公算が大きく、承認には強行採決が必要になる。強引な議会運営をすれば、民主党員が反発し投票率が上がって大統領選にマイナスに響く恐れがある。大統領選と同時に行う上院選では共和党の過半数維持が微妙な情勢で、指導部は承認の影響を慎重に見極めている。

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