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「松井キラー」の元阪神・遠山氏、浪速高監督で奮闘

遠山監督は選手が質問をしやすい雰囲気づくりに努める

1990年代後半から2000年代前半にかけて、巨人の強打者だった松井秀喜さんへのワンポイントリリーフで名をはせた元阪神の遠山昭治さん(53)が大阪・浪速高の監督として奮闘している。昨年11月に就任。新型コロナウイルスの影響で今夏の甲子園大会が中止になり、秋季大阪府大会が甲子園を目指す公式戦の初陣だった。大阪の公立校で26年ぶりに秋季近畿大会の出場を決めた山田に4回戦で敗退。「この冬に鍛え直し、甲子園を目指したい」と意気込んでいる。

10月6日、浪速は堺市のグラウンドで秋季府大会敗退後の初練習を実施した。冒頭のあいさつで遠山監督は山田戦について触れた。ミスが絡んで終盤に逆転を許し、2-4で惜敗。山田は屈指の強豪、履正社も撃破して近畿大会への切符を手にした。「山田は投手と守備がよく、履正社に勝ったのもまぐれじゃないと思う。自分たちもやればできる」と教え子たちを鼓舞した。

知人に頼まれ、19年6月に浪速の臨時投手コーチになった。これをきっかけに同校との縁が生まれ、監督就任を要請された。「もともと一発勝負の高校野球の世界に興味があった。山田が履正社を倒すこともあるのが高校野球の面白さ」と話す。

新チームの2年生は02年の現役引退後の03~04年生まれ。向山晴稀主将(2年)は遠山監督が松井を封じる投球を動画サイトでみて「すごいと思った」。プロ通算393試合に登板し、16勝5セーブを挙げた姿をリアルタイムでは知らなくても、尊敬のまなざしを向ける。

ロッテ移籍後に一時期、野手に転向した打撃センスで、バットを握っても元プロの片りんをみせる。選手たちを前後左右に走らせるノックで、新チーム結成後の練習試合でエラーを連発した守備を必死に鍛えた。そのかいがあり、「秋季大会は試合になった。子どもたちの成長速度に感心した」と目を細める。

向山主将は「監督はまず、自分たちに考えさせる」と話す。その指導スタイルは阪神時代に故・野村克也監督に仕えた経験が原点にある。「野村さんは選手に考えさせ、分からないことを聞くと的確な助言をくれた。自分も教え子からの質問にはしっかりと返答したい」。時には冗談も飛ばし、質問しやすい雰囲気づくりも意識する。

秋季大会のベンチ入りメンバーを選ぶ際には苦悩した。「高校生は体の成長過程にある。無理をさせるとケガにつながるから、追い込んだり休ませたり、さじ加減が難しい」。指導者としての第二の人生は「松井封じ」に試行錯誤しながら真っ向勝負を貫いた現役時代の姿が重なってみえる。

(田村城)

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