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中国外相、東南アジア歴訪 米包囲網に対抗

【北京=羽田野主】中国の王毅(ワン・イー)外相が15日、カンボジア、マレーシア、ラオス、タイを公式訪問する5日間の日程を終えた。経由地としてシンガポールも訪れた。11月の米大統領選前に東南アジアとの関係をてこ入れし、米国の「中国包囲網」に同調しないように引き寄せる狙いがある。

カンボジアのフン・セン首相と面会する王毅外相(12日、プノンペン)=AP

王氏は訪問した国との間で外交成果を急いでいたフシがある。

最初に訪問したカンボジアでフン・セン首相とともに自由貿易協定(FTA)の調印式に臨んだ。19年末に交渉を始めたばかりで急ピッチで合意した。FTA発効後にコショウや果物など中国向けの多くの農産物の輸出が免税措置の対象になる。中国側が譲歩した。

「97%の品目で関税をゼロにしよう。優れた農産品をたくさん輸入し、支援する」。中国外務省によると、王氏は14日、訪問先のラオスでこう宣言した。マレーシアでは新型コロナウイルスのワクチンを優先供給する方針を表明し、マレーシアの主要輸出品であるパーム油を大量購入する意向も示した。

短期間の訪問で大盤振る舞いにもみえる様々な表明をしたのは米国との関係が大幅に悪化し、東南アに活路を見いだそうとしているためだ。

中国外務省の華春瑩報道局長は「20年1~8月で中国と東南アの貿易額は前年同期比で3.8%増え、中国の最大の貿易相手国となった」と話す。経済面で東南アの重要性が増している。

日米やオーストラリア、インドが連携を強めており、南シナ海問題などを抱える中国にとって安全保障上も東南アとの関係が重要になっている。

「インド太平洋版の新たな北大西洋条約機構(NATO)の構築を図っている」。日米豪印の外相が「自由で開かれたインド太平洋」構想をより多くの国に広げる方針で一致すると、王氏は13日、訪問先のマレーシアでこう非難した。中国に対抗する安全保障体制の形成とみて身構える。

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