「卓越」研究者でも定職なし 博士離れ加速
科技立国 落日の四半世紀(3)

コラム(テクノロジー)
科学&新技術
2020/10/16 11:00
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日本経済新聞 電子版
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博士号取得者は日本の研究力の源泉だ(9月に開かれた筑波大学の博士号などの学位記授与式、同大提供)

博士号取得者は日本の研究力の源泉だ(9月に開かれた筑波大学の博士号などの学位記授与式、同大提供)

「2020年度はポストがちゃんと見つかるのだろうか」。地方の国立大学で任期付きの特任教員として働く30代半ばの男性Aさんは不安を抱える。19年度に政府の卓越研究員事業に応募し、候補者に選ばれた。

16年度に始まった同事業は政府が第三者機関を通じて「世界水準の研究力を有し、新たな研究領域や技術分野等の開拓が期待される」若手研究者を認定する。受け入れを希望する大学や企業などがポストを提示し、互いに合意すれば2年で最大1200万円の研究費などを政府が補助する。

任期の定めがない職への登用で、安定かつ自立して研究できる環境に優秀な若手を導くはずだった。Aさんは19年度に3つのポストに応募したが採用されなかった。候補者資格は20年度まででポスト探しを続けている。

「卓越」候補者は安定したポストに就けない人が大半だ。19年度は…

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