タイ反体制デモ、首相府へ行進 警官隊ともみ合い

東南アジア
2020/10/15 1:55 (2020/10/15 3:30更新)
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首相府に向けて行進する反体制運動のデモ隊(14日、バンコク)=AP

首相府に向けて行進する反体制運動のデモ隊(14日、バンコク)=AP

【バンコク=村松洋兵】タイの首都バンコクで14日、学生らが反体制デモを開き、首相府に向けて行進した。警察が行く手を遮り一時もみ合いになった。デモ隊は首相府近くに泊まり込んで抗議活動を続けるとしており、緊張が高まっている。

デモ隊は王宮に近い民主記念塔から約2キロメートル離れた首相府まで行進した。警察は道路をバスで塞ぐなどしたが、デモ隊の要求をのみ首相府前まで通した。警察発表によると14日夕時点で首相府前には約8000人のデモ参加者が集まった。

7月以降に相次ぐデモは当初、軍政の流れをくむプラユット政権の退陣と憲法改正を主に訴えていたが、絶対的な権威を持つ王室の権限縮小にも要求を広げ、反体制運動の性格を強めている。

普段はドイツに滞在することが多いとされるワチラロンコン国王は帰国中で、治安当局は厳戒態勢を敷いた。王室関係者が乗った車列が通過すると、デモ隊は反体制運動の象徴である三本指を掲げるポーズで見送った。不敬罪があるタイでは異例の事態だ。

道路沿いには王室支持者も集まり、デモ隊とペットボトルを投げ合うなどして一時騒然とした。王室支持者の中には軍や警察の関係者が多数動員されたとみられる。

10月14日は1973年に民主化を訴える学生に軍が発砲する「血の日曜日事件」が起きた日に当たる。多数の死傷者を出したものの事件後に当時の軍事政権が退陣したことから、学生らは民主化運動の象徴的な日としてデモの開催日に選んだ。

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