イスラエルとレバノン、海上境界画定の協議入り

2020/10/14 21:20
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【カイロ=久門武史】イスラエルとレバノンは14日、海上の境界画定に向けた交渉をレバノン南部ナクラの国連施設で開始した。東地中海の天然ガス開発を巡る対立の解消を探る。初回は短時間で終わり、レバノンの国営通信は28日に次回協議を開くと伝えた。

地中海を望むレバノン南部ナクラの国連レバノン暫定軍(UNIFIL)施設(14日)=AP

両国は国交がなく、対話はイスラエルメディアによると30年ぶりとなる。イスラエル側はエネルギー省幹部が交渉団を率い、レバノン側は軍幹部や民間の専門家が担当する。

AFP通信によると、レバノン側の代表は初協議後に「合理的な期間」での妥結を望むと表明した。イスラエル紙ハーレツは「数週間から数カ月」で一定の成果を得られるとのエネルギー省幹部の見方を伝えた。

両国の交渉は米国の仲介で実現した。トランプ米政権は外交成果として訴える思惑がある。イスラエルは米国の仲介で9月にアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンと国交を正常化したが、今回の交渉はレバノンとともに純粋に境界画定のためとしている。

レバノンのイスラム教シーア派政党ヒズボラは8日、境界画定の交渉は国交正常化とは無関係と強調した。初協議の直前の13日には、交渉団に民間人を含むべきではないとの声明を出した。

東地中海では天然ガスの発見が相次ぎ、イスラエルとレバノンは約860平方キロに及ぶ海域をそれぞれ自国の排他的経済水域(EEZ)だと主張している。経済の苦境にあえぐレバノンは早期にガス田を掘削し、輸出収入を得る思惑がある。

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