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トルコ、東地中海で探査再開 ギリシャ反発 EUの制裁論再浮上も

(更新)

【イスタンブール=木寺もも子】トルコは14日までにギリシャと権益を争う東地中海でガス田探査を再開させた。ギリシャは反発し、緊張緩和に向けて合意していた予備的協議の開催を拒否する考えを示した。いったんは見送られた欧州連合(EU)の対トルコ制裁論が再燃する可能性もある。

トルコの探査船「オルチ・レイス」(8月、イスタンブール)=ロイター

トルコは12日、探査船「オルチ・レイス」を南部アンタルヤから出港させた。トルコのドンメズ・エネルギー天然資源相は14日、同船が目的地に到着し、探査活動を始めたと発表した。ギリシャ政府高官は地元ラジオで「探査船がいる限りトルコとの対話はできない」と反発を示す。

東地中海にはトルコの海岸線から南に約2キロメートル離れた地点にギリシャ領のカステロリゾ島があり、両国には海上の境界で合意がない。今夏にトルコが同島沖で探査活動を始めると一触即発の軍事的緊張が高まった。その後トルコが探査船をいったん引き揚げ、両国は9月下旬、予備的協議の開催に合意した。

トルコは探査船を再派遣した理由を、ギリシャが今月下旬に行うと発表した東地中海での軍事演習への対抗措置だとしている。EUは10月1~2日の首脳会議でトルコに自制を求めたが、制裁は見送った。

ギリシャは15~16日に開かれる首脳会議で再び対トルコ制裁を求めるとみられる。EU加盟国が一定の条件下で自動的に発動する制裁メカニズムで合意するとの見方もある。

仲介役を務めてきたドイツのマース外相は13日「緊張と融和を行ったり来たりする外交はやめるべきだ」とトルコを批判した。同日に予定していたトルコ訪問は急きょキャンセルし、ギリシャとキプロスを訪問した。

東地中海でのガス田開発はイスラエルや、同国と組むキプロスやギリシャが先行していたが、トルコも自国や北キプロス(トルコのみが承認)の排他的経済水域(EEZ)を根拠に同海域での探査に乗り出した経緯がある。

オスロ国際平和研究所キプロスセンター長のハリー・ツィミトラス氏は「トルコとギリシャの動きには対話再開に備え、自国の立場を強める狙いがあるが、対話そのものが吹き飛びかねない」と指摘する。

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