月探査の国際ルールで合意 日米欧、平和目的・ごみ低減

コラム(テクノロジー)
科学&新技術
2020/10/14 2:29
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米国のアルテミス計画で、月面に着陸した宇宙飛行士のイメージ図=NASA提供・共同

米国のアルテミス計画で、月面に着陸した宇宙飛行士のイメージ図=NASA提供・共同

政府は14日、米欧など計8カ国で、月や火星などの宇宙探査や宇宙利用に関する基本原則を定めた「アルテミス合意」に署名した。米国主導の有人月探査計画「アルテミス計画」が進む中、月面などでの持続的な活動を見据え、平和目的の宇宙活動や宇宙ごみ(デブリ)の低減といった原則を確認した。将来の具体的な国際ルール作りに向けた指針となる。

アルテミス合意には米国の呼びかけで日本のほか、カナダ、英国、イタリア、オーストラリア、ルクセンブルク、アラブ首長国連邦(UAE)が署名した。オンラインで署名式を実施し、日本からは井上信治宇宙政策担当相と萩生田光一文部科学相が参加した。

合意では1967年発効の宇宙条約などの国際的な取り決めを守ることを確認。平和目的や宇宙ごみ対策のほか、自国の政策や探査計画の透明性の確保、宇宙空間での遭難に対する相互援助、科学的データの公開などを盛り込んでいる。

月や火星、小惑星などに存在する鉱物や水といった宇宙資源をめぐっては、採取や利用は宇宙条約に従い、安全で持続可能な宇宙活動のために行うとした。また、宇宙活動での国家間の衝突を防ぐための原則も定めた。

今回の合意は平和目的や国際協力を強調し、宇宙開発を加速する中国をけん制する側面もある。国際的なルール作りが進めば、民間企業による月資源探査などへの後押しにもなりそうだ。

米国は2024年までに米国の宇宙飛行士を再び月に着陸させることを目指し、アルテミス計画を進めている。日本は同計画に参加を表明し、月周回軌道の宇宙ステーション「ゲートウエー」の建設や物資輸送などで協力する。日本人宇宙飛行士の月面着陸の機会確保も目指している。

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