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乾燥すると飛沫拡散、スパコン「富岳」で模擬実験

理化学研究所は13日、世界最高の計算速度を誇るスーパーコンピューター「富岳」を使い、飲食時の飛沫の拡散などを計算した結果を公表した。話をする人の正面よりも隣に座る方が、約5倍の飛沫を浴びることが分かった。湿度が低いと飛沫が小さくなり拡散しやすい結果も出た。新型コロナウイルスの冬の感染対策に役立つという。

飲食店での食事を想定し、縦60センチメートル、横1.2メートルのテーブルについた4人が、マスクをせずに会話した際のシミュレーション(模擬実験)をした。発話者が出す0.5~200マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの飛沫の拡散を調べた。

1人の発話者が正面と隣、斜め向かいに座ったそれぞれの人に顔を向けて会話した場合を計算した。隣の人は、正面に座る人の約5倍の量の飛沫を浴びた。斜め向かいだと、正面の約4分の1にとどまった。

部屋の湿度でも飛沫の拡散の程度は変わった。せきをした時、湿度が約30%では、口から出た飛沫は乾燥して小さくなる。大きさ0.5マイクロメートル以下の空気中を漂う微粒子(エアロゾル)になり、周囲に拡散した。湿度60%の場合に比べ、1.8メートル先に届く飛沫の量は2倍以上になった。

湿度が約90%の場合、飛沫が乾燥しにくくなり、机の上などに落下する量が増えた。湿度60%の時と比べて、机の上に落ちる飛沫の量は2倍近くになった。

理研の坪倉誠チームリーダーは「部屋の湿度は70%程度に維持するのが適切だ。座る位置にも気を付けてほしい。特に冬場は換気するのが重要だ」と話した。

理研は研究成果をもとに、サントリー酒類や凸版印刷と連携して、飲食店で利用するフェースシールドを開発すると発表した。今後、設計情報を公開して誰でも生産できるようにする。10月から実店舗で実証実験を始めた。

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