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最低税率設定やデジタル課税で税収8兆円増 OECD試算

(更新)

経済協力開発機構(OECD)は12日、低税率競争に歯止めをかける最低税率の設定やデジタル企業からの税収の再配分など新ルールの素案を公表した。実現すれば世界の法人税収が800億ドル(約8.4兆円)増えるとの試算も示した。ただ新型コロナウイルス禍の影響などで議論は遅れている。2020年末の想定だった合意目標は21年半ばに遅らせた。

新たな国際課税ルールはOECDを舞台に約140カ国・地域で議論してきた。テーマは最低税率とデジタル課税の大きく2つがある。

いたずらな法人税率の引き下げ競争を防ぐ最低税率は、低税率国として知られるアイルランドの12.5%を目安とする案が有力だ。その通りに制度ができれば世界で約700億ドル(7.3兆円)税収増になる。主にグローバル企業の本社がある先進国の増収を見込む。

IT(情報技術)大手は世界で収益をあげる一方、従来の国別の法人課税の根拠だった店舗や工場は必ずしも持たない。新ルールの導入で巨大デジタル企業からの税収を各国に広く再配分する。新興国を中心に100億ドル(1兆円)強の税収が生まれると試算する。

新たなルールの最終合意は21年半ばに先送りすることを正式に決めた。これまで20年末としていたが、新型コロナの感染拡大で協議が滞った。欧州各国でIT企業への独自課税が先行して広がる状況に米国が反発していることも背景にある。

OECDのグリア事務総長は12日の記者会見で「前に進みたいという意思は米国とも共有している」と述べた。

OECDは交渉が実を結ばなかった場合の影響額も示した。国ごとの独自課税による二重課税が広がれば企業の制約となり、投資の抑制などにもつながりかねない。世界の国内総生産(GDP)を最大1.2%押しさげると試算し、各国に合意を迫った。(デジタル政策エディター 八十島綾平、パリ=白石透冴)

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