インド感染者700万人突破 新規感染は鈍化

インド保健・家族福祉省は11日、国内の新型コロナウイルスへの感染者が累計約705万人になったと発表した。世界で感染者が700万人を超えたのは、世界最多の米国に次いで2カ国目になる。1日当たりの新規感染者は、約7万4千人増と世界最多だが、9月上旬の9万人強と比べれば鈍化しつつある。
死者は11日時点で累計10万人強にのぼる。地域別では、商都ムンバイがあるマハラシュトラ州が151万人と最も多いが、都市から地方にも広がっている。地方は医療体制が脆弱なことから感染は引き続き拡大基調だ。インドは11月中旬にヒンズー教の大祭のディワリを控えており、感染が再び勢いづくとの見方も出ている。
米国の累計感染者数は10日時点で約766万人で、インドは米国との差が縮小している。インド準備銀行(中央銀行)は9日、2020年度のインドの経済成長率が9.5%のマイナスになるとの見通しを発表した。コロナ拡大で経済活動が停滞しており、成長率は過去最悪の水準に落ちこむのが避けられない情勢だ。