北朝鮮が軍事パレード開催 ICBM公開、新型か

北朝鮮
2020/10/10 18:09 (2020/10/10 22:08更新)
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【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の朝鮮中央テレビは10日夜、朝鮮労働党創建75年を祝う軍事パレードを放映した。平壌の金日成広場で同日午前0時に開催し、新型とみられる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を公開した。演説した金正恩(キム・ジョンウン)委員長は「戦争抑止力を引き続き強化する」と述べた。

北朝鮮の軍事パレードにICBMが登場するのは、2018年2月以来となる。米国本土を射程に収める可能性があり、行き詰まっている非核化交渉の再開をにらみ、米国政府をけん制する狙いだとみられる。

新型とみられるICBMは北朝鮮が17年11月に発射した「火星15」と比べて直径が大きい。搭載する車両の車輪(片側)も9から11に増えた。専門家はエンジンの推力を高めた可能性があるとみている。

北朝鮮は19年12月にICBMとみられるエンジン燃焼試験を繰り返し、金正恩氏が年末の党中央委総会で「世界は遠からず、新たな戦略兵器を目撃することになる」と予告していた。韓国国防省は、多弾頭ミサイルの開発を警戒している。

潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)も新型を公開した。「北極星4-A」と記載しており、19年10月に発射した「北極星3」とは異なるタイプとみられる。19年から発射実験を繰り返していた複数の短距離弾道ミサイルも登場した。迎撃が難しい変則的な軌道を描くのが特徴だ。

北朝鮮の朝鮮労働党創建75年を記念して平壌の金日成広場で行われた軍事パレードで演説する金正恩党委員長。朝鮮中央テレビが10日放映した(共同)

北朝鮮の朝鮮労働党創建75年を記念して平壌の金日成広場で行われた軍事パレードで演説する金正恩党委員長。朝鮮中央テレビが10日放映した(共同)

金正恩氏は閲兵に先立ち約30分間演説した。核兵力を念頭に「自衛的な正当防衛手段としての戦争抑止力を引き続き強化していく」と述べた。特定国を狙う軍事力ではないと主張しつつ「いかなる勢力であれ、我々を狙って軍事力を行使しようとすれば、最も強力で攻撃的な力を先制的に総動員する」と強調した。米国には言及しなかった。

金正恩氏は新型コロナの流入を阻止することに成功したとも主張した。他方、長引く国連制裁や厳格な防疫、洪水などの自然災害に直面していると指摘し「人民に報えず面目がない。国を率いる重責を担っているが、努力が足りず人民が生活の苦しさから抜け出せていない」と語った。

北朝鮮の朝鮮労働党創建75年を記念して平壌で行われた軍事パレード。朝鮮中央テレビが10日放映した(共同)

北朝鮮の朝鮮労働党創建75年を記念して平壌で行われた軍事パレード。朝鮮中央テレビが10日放映した(共同)

パレードは、ライトアップした平壌の金日成広場で開催。18年9月以来、約2年ぶりの開催で、夜間は初めてだ。電飾を施した航空機を飛ばすなど演出を意識し、兵士や観覧者はマスクを着用せずに大声で「マンセー(万歳)」を唱えた。

通例ならば軍事パレードには中国の要人が招かれるが、新型コロナ対策で中朝間には厳重な防疫体制が敷かれている。

朝鮮中央通信によると、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は10日、金正恩氏に祝電を送り「地域の平和と安定を実現する上で新しく積極的に寄与する用意がある」と強調した。

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