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安川電の今期、純利益横ばい 中国の5Gなど支え

安川電機は9日、2021年2月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比0.4%減の155億円になる見通しだと発表した。先進国では自動車向けの需要低迷が続くものの、中国で次世代通信規格「5G」需要の拡大を追い風に主力のモーターが好調だ。コスト削減も進め、業績を下支えする。

2020年3~8月期の連結決算を発表する小笠原浩社長(9日、北九州市)

同社は工作機械向けのモーターや産業用ロボットの世界大手で、主要製造業の業績動向の先行きを占ううえで投資家の注目を集める。

売上高は11%減の3668億円、営業利益は8%減の222億円を見込む。新型コロナウイルスや米中貿易摩擦による先行き不透明感を背景に通期の業績予想はこれまで公表していなかった。

業績の先行指標となる受注高は6~8月期に前年同期比14%減と3~5月期(12%減)から減少幅が拡大。地域別では中国が13%増と9四半期ぶりに前年同期比でプラスに転じたが、国内や欧米は1~2割の減少が続く。先進国では自動車業界向けの産業用ロボットの需要低迷が響いている。

小笠原浩社長は同日の決算会見で、受注に関し「コロナの再拡大がなければ6~8月期が底になる」と予想。中国については「5Gや電気自動車などで思い切った政策や投資が出ている」として「内需は拡大している」との見方を示した。

コスト削減も奏功。欧米での時短や休業日増加で労務費などを抑制し、今期は経費削減が利益を113億円押し上げる。売り上げの落ち込みによる利益の減少分(110億円)を補う。この結果、純利益予想は市場予想の平均(QUICKコンセンサス)の164億円を下回るものの、前期比ほぼ横ばいを維持する。

同日発表した3~8月期の連結決算は売上高が12%減の1868億円、純利益が5%減の96億円だった。純利益の減少率は3~5月期の17%減から縮小した。事業別の営業利益はモーターなどのモーションコントロール事業が124億円、ロボット事業も経費削減で24億円の黒字を確保した。

もっともコロナ再拡大や米中摩擦の先行き不透明感は残る。欧米では「我々の工場でもぽつぽつとコロナの感染者が出ており、動きにくい」(小笠原社長)。期末配当は12円とする。年間配当は24円で前期(52円)の半分以下となる。前期は利益の下振れで配当性向が9割となったが、コロナ禍による厳しい経営環境を考慮して今期は配当性向を3割強とする従来方針に沿った水準に戻す。

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