/

IBM、クラウド集中へ会社分割 起点は史上最大の買収

(更新)
<訂正>9日18時53分に公開した「IBM、クラウド集中へ会社分割」の記事中、「売上高が年59億ドル」とあったのは「年590億ドル」、「19億ドル」とあったのは「190億ドル」の誤りでした。

【シリコンバレー=佐藤浩実】米IBMが会社分割に踏み切る。2021年末までにIT(情報技術)システムの運用や保守などを手掛ける部門を分離し、本体はクラウドコンピューティング事業に集中する。約4兆円でクラウド向けソフト大手を買収して1年余り。巨人がひしめく市場での生き残りをかけ設立109年目の荒療治に動く。

IBMは会社分割でクラウド事業の強化を目指す=AP

「IBMの未来を再定義する」。8日早朝、分割を発表したアービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)は強調した。21年末までに売上高が年590億ドルの「新生IBM」と同190億ドルのITサービスを担う新会社に分ける。いずれも上場を維持する。

IBMはこれまでも事業の再構築を掲げてパソコンや半導体などの事業を売却してきた。だが4月にCEOに就任したクリシュナ氏は「新生IBMはクラウドと人工知能(AI)に集中する」と、全社売上高の4分の1を一気に切り出す荒業を選んだ。新たな買収を含めて投資を積み増す。

退路を断って集中するのは、成長市場のクラウドをめぐる競争の激しさがある。米調査会社カナリスによれば、19年のクラウドインフラの市場規模は1071億ドル(約11兆3000億円)で前年比38%増えた。だがIBMの影は薄い。直近4~6月期のシェアは米アマゾン・ドット・コムが31%、米マイクロソフトが20%に対し、IBMは3%にとどまる。

戦いの土俵を変え、自身で買収を主導した米レッドハットとの提携を深める。同社はクラウドと自社システムが混在する「ハイブリッドクラウド」を管理するソフトに強い。ここを媒介に新たな顧客をつかみ、インフラを提供するだけでなくソフトや移行支援を組み合わせる戦術を描く。

「1兆ドル規模の市場が広がっている」と、クリシュナ氏は言う。年5%程度の売り上げの成長を続けると掲げ、8日の米市場でIBMの株価は前日比6%上昇した。ただこれまでのIBMは事業再編のたびに縮小均衡に陥ってきたのも事実。有言実行となるかを試される。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン