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E・ヴァン・ヘイレンさん、ロックのギター奏法に革命

2012年のヴァン・ヘイレンの公演で演奏するエドワードさん(右)とデイヴィッド・リー・ロス(C)Robert Yeager

10月6日に亡くなった米ギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンさんは、斬新なテクニックでロックギターの奏法に革命を起こした。特に弦を右手の指でたたく「タッピング奏法」でギターの表現の幅を広げた功績は大きい。

ボーカルのデイヴィッド・リー・ロスらと組んだバンド、ヴァン・ヘイレンで1978年にデビューした。タッピング奏法や、マンドリンに通じる高速のトレモロ奏法「ハミングバード・ピッキング」といった高度な技巧で一躍注目を集め、エリック・クラプトンやジェフ・ベック、ジミー・ペイジの「三大ギタリスト」の次の世代を代表するギターヒーローとなった。

彼は延々とソロ演奏を続けて技巧を見せつけるタイプではなく、D・リー・ロスの歌を前面に出し、バンドのアンサンブルを重視した。フレディ・マーキュリーがいたクイーンのブライアン・メイと同じように、バンドアンサンブルの中で本領を発揮するギタリストだったといえるだろう。

ハードロックが下火になった時期に登場したヴァン・ヘイレンだったが孤軍奮闘し、84年に「ジャンプ」を大ヒットさせる。きらびやかなシンセサイザーを前面に出した曲の中でも、最高潮の場面で入るギターソロがひときわ輝いていた。彼はマイケル・ジャクソンの代表曲「今夜はビート・イット」(83年)にも参加している。短い時間の中にタッピングやハミングバードなどテクニックの粋を詰め込んだギターソロは圧巻だった。

80年代半ば以降、彼の活躍に引っ張られるかのようにイングヴェイ・マルムスティーンをはじめとする超絶技巧を誇るギタリストや、ボン・ジョヴィのようなハードロックを背景にする人気バンドが次々と現れた。ロック界は2020年の今もその延長上にある。今や70歳を超えても現役を続けるロッカーが多い中で、65歳の死は早すぎた。

(吉田俊宏)

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