/

安保政策への影響検証 学術会議で自民新PT設置

自民党は来週にも日本学術会議を巡る安全保障政策への影響や組織のあり方について検証するプロジェクトチーム(PT)を設置する。中国の台頭を踏まえ、安保分野の研究に慎重な姿勢の是非を議論する。年内をメドに政府へ提言をまとめる。

PTの座長には塩谷立元文部科学相が就く。学術会議が推薦した会員候補6人の任命を政府が拒んだ人事に関しては直接の議題にしない。

学術会議は1950年に「戦争を目的とする科学の研究には絶対に従わない」との声明を出した。67年に「軍事目的のための科学研究を行わない」との方針も表明した。

2017年に発表した声明は過去の2つの立場を「継承する」と明記した。防衛装備庁が基礎研究を支援する「安全保障技術研究推進制度」に関して「政府による研究への介入が著しく問題が多い」とも言及した。

自民党内にはかねて学術会議が安保に関する研究に非協力的だとの不満がくすぶる。中国に安全保障に関わる技術の研究で後れをとるのではないかとの懸念だ。

自民党の山谷えり子氏は8日の参院内閣委員会で「日本の平和を守るための研究は禁じる一方、中国には非常に協力的だ」と同会議のあり方に疑問を呈した。

憲法15条の規定を根拠に、特別職の国家公務員である学術会議の会員が研究対象を選別すべきではないとの見方もある。

先端技術は民生と軍事の両方に使えるデュアルユース(軍民両用)が多い。軍事装備品の高度化に伴い人工知能(AI)や通信、量子などの分野で民生と軍事の境界は線引きが難しい。

学術会議は15年に中国科学技術協会と協力推進の覚書を締結した。PTは技術流出につながらないかも議論する。

自民党の下村博文政調会長は7日の記者会見で、欧米の同様の組織は政府から独立した非政府の民間組織だと紹介した。行政改革の視点で学術会議の組織のあり方を検討すると主張した。

下村氏は政府への答申や勧告、要望が10年以上出されていないと訴えた。活動実態の透明化も検討課題にする。

 ▼憲法15条 第3章「国民の権利および義務」にある条文で公務員の地位について定める。1項は「公務員を選定し、およびこれを罷免することは国民固有の権利である」と示す。2項は「すべて公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」と記す。
 日本学術会議の会員は特別職の国家公務員にあたる。政府は憲法の規定を根拠に「首相が推薦の通りに任命しなければならないというわけではない」と説明している。行政府の長である首相が国民や国会に責任を負うとの立場だ。

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン